第十七話 第六部 ドクターK少女
実況「本日の注目のカード、甲子園は三回戦を迎えています。一塁側、御影大松戸高校。三塁側、松江学園高校。こちらの試合をお届けいたします。本日のゲストは大阪でプロ野球選手を育て上げ、二度の大学野球の全国制覇を成し遂げました元、扇原大学野球部監督、金本豊重さんです。宜しくお願い致します。」
豊重「宜しくお願いします。」
実況「さて…両チームとも力強いバッティングが出来るチームですが。」
豊重「そうですね。さらに両チームとも若いですからまだ未知数の部分もありますからね。」
実況「松江学園の今日の先発では…三年生が二人、御影大松戸は三年生が四人と、二年生や一年生が多くでていますね。」
豊重「経験が少ないですけど、ここで経験を積むことによってもっと強くなっていきそうですね。ここまで二回勝っていますから。」
実況「そうですね…そしてなんといっても両チームの先発が女性投手。日高選手と六実選手ですね。」
豊重「ですね。両チームとも投手戦になる予想になりますが、私は日高選手がどこまで投げれるかが勝負のカギになるとおもいます。なんといっても彼女の奪三振力は素晴らしいですが、スタミナに難がある部分がありそうですね。おそらく全力投球をしているからでしょう。」
実況「では日高選手がいかに球数を少なくして投げれるかということですね。」
私はゆっくりとグローブを付けて深呼吸をした。今日の試合は後攻、私が思い切りなげて抑えれば…勝てる。六実さんにだって勝てる。あの勝浦選手を抑えてみせる!
府中「準備だ!」
私は整列をする。由紀は隣にやってきて肩をポンと叩く。
由紀「大丈夫、亜弓ならできる!」
亜弓「うん、まかせて!」
審判「集合!!」
私はホームベース側に向かって全力で走る。私が整列すると目の前には六実さんが、そして隣には淳和さんが。……もう表情が違う。そして…雰囲気も感じる。
六実「(気合は入っているようね…勝負よ。)」
審判「礼!」
皆「っしゃあああっす!!」
私は挨拶をするとすぐにマウンドに向かった。この甲子園の舞台で二度目のマウンド…私が抑える!
先攻 御影大松戸高校
1番 二 岩代 上野 三年
2番 遊 安芸 大和 一年
3番 右 吉祥寺 淳和 二年
4番 一 勝浦 武蔵 三年
5番 捕 対馬 壱岐 二年
6番 三 伊勢 常陸 三年
7番 左 日向 周防 三年
8番 投 遠江 六実 二年
9番 中 岩代 下野 一年
後攻 松江学園高校
1番 二 卜部 康吾
2番 右 府中 戸井
3番 中 海鳳 龍一
4番 一 池之宮 一仁
5番 三 新天 流戸
6番 左 羽葉 由紀
7番 捕 友亀 祐
8番 投 日高 亜弓
9番 遊 栗山 剛史
実況「さあ試合が始まります。マウンドに向かうのは…ドクターK少女こと、日高亜弓選手です!」
本日の午前0時頃、「ドクターK少女 努力。親。思い。」の作品でおいやんさんという方が完結記念の漫画を描いていただきました! ありがとうございます!
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=46153770




