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ドクターK少女  作者: レザレナ
第五話 強豪!名古屋理科大学付属知多高校
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第五話 第八部 ストレートの威力

 由紀のかわいい笑顔を見た後、私はマウンドに向かっていった。とちゅうニヤついてしまいそうになったが、マウンドにたってまでそんな様子はみせられない。恥ずかしすぎてそんなことができるわけがない。気を引き締めていかなければ。

 次は四番の坂田だ。けっこう身長が大きい。甘いところに投げたらもっていかれそうだ。でも今日の私なら全く問題ない。思いっきり投げるだけ!

 シュゴーーーバシン

 ストライクワン!

 よし、これならしっかり抑えられる。

坂田「(しんじらんねえ、なんだあの球は。)」

 シューーー ブシィ! バス! ストライクツウ!

 うわ、強振。当たったらひとたまりもないけど、当たらなければどうということはない。友亀がしっかりリードしてくれる。大丈夫、落ち着いて私。

 シューーー バシン! ボール!

 高めにストレートが外れた。でもこれはサイン通り。次は…スラーブを低めからボール球へ。タイミングをはずすように!

 グググッ

坂田「うおっ。」

 ブシィ! バシン! ストライクバッターアウト!

亜弓「ふぅー。」

 私は一息入れた。これで四者連続三振。ここまでできるなんて、自分でも驚いている。でもこれが私の武器なんだ、誇りに思わなければ。

 次は五番の野口だ。ここも気をつけていきたいけど、今の私ならなんとか切り抜けられそうだ。このまま連続三振を積み重ねていきたい。


坂田「牛田、ありゃあ本物だ。これから全部全力でいかないとヤバイぞ。」

牛田「わかった。打つ方もしっかりするが、投げる方も全力でいくぞ。」

塚和「どうだった?」

坂田「打席に入ってみてびっくりって感じだ。ノビもある、変化球もあの球速差ではきつい。とにかくストレートを打ち崩すには相当苦労しそうだ。」

設楽「俺は粘りうちに徹した方が良いか?」

飯田「それはやめておけ。」

設楽「じゃあどうするんだ?」

森口「カットしようにもカットが難しいんだよ、あの球は。」

設楽「つまり打つつもりで全て振れということか?」

坂田「そうだな。」

塚和「俺たちが設楽を下位打線にわざと置いた理由、わかってるよな。」

設楽「まかしておけ。」


 シューーー バシン! ストライクバッターアウト!

 やった、これで五連続三振! 投げていてとても気持ちが良い。次のバッターも三振に抑えたい、早く投げたい。そんな気持ちが湧き出てきた。

 次は六番ピッチャーの牛田だ。ここも落ち着いていけば問題ない。おちついて…でも思いっきり!

 シューーバシン! ストライクワン!

 シューーバスン! ボール

 シューーバシン! ストライクツウ!!

 淡々とストレートを放るが相手打者はボールをじっくり見るようにしていた。何か策があるのだろうか。もし球筋を見て次につなげるためだとしたらストレートを投げ続けるのは作戦にまんまとはまってしまう。でもキャッチャーの友亀はストレートのサインが出ている。信じて投げて来いみたいな、そんなどっしりと構えた様子から伺えた。これなら思いっきり投げても心配ない!

 シューーーー ブン! バシン!!

 ストライクバッターアウト!

亜弓「ふしー。」

 私は息を吐いてにマウンドを去っていった。これで六者連続三振。見られているという気持ちもあったけど指示通りに投げれたからこの結果につながっているのだと思う。私のストレートは簡単に打たせるわけにはいかない!


設楽「どうだった?」

牛田「信じられねえ。あのストレートは捨てた方がよさそうだ。」

設楽「そんなにか。」

塚和「牛田、準備しておけ。」

牛田「おう。」

設楽「(なんでこんな球が打てないのだろう。横から見ている限りとくに変わっている様子はないけど。打席に入ればわかる? そんなもん来た球打てばよいだけだろ。なんだよもう。)」


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