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ドクターK少女  作者: レザレナ
第十六話 かつてのライバル、芦毛対松本。 二回戦、大龍鳥高校。
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第十六話 第二十一部 満塁スクイズが

 バッターボックスには満塁の場面で中山先輩が入った。そしてそれと同時にマウンドへと選手が集まっていく。この中で相手チームはどんな作戦をとってくるのだろうか。

松本「満塁か。こういうピンチっていままで何度あったか?」

大嶺「地区大会ならたくさんあったな。特に決勝戦。」

鬼頭「あっりゃ辛かったよな! でも…それでもピンチはすべて抑えてきた。」

清水「皆、監督からの伝言だ。……お前たちを信じると。」

安川「そこまでいわれちゃ…やってやるしかないよな! こんなに信頼されて野球をやってきたのは高校に入ってからだよな。」

 このピンチの中、相手チームは全く動じる様子は無かった。むしろこのピンチを楽しんでいるように見えていた。これが幾多の修羅場を潜り抜けてきたチームだということか。そう簡単に打てるような相手ではなさそうだ。

松本「っしゃ! 後ろは任せたぞ。」

浅井「こっちに打たせていいんだぜ。しっかりとってやるからよ!」

加藤「お前の所は怖いよ。」

浅井「うるせ!」

 笑いながら相手チームのメンバーが戻っていった。そんな相手チームはものすごく怖い存在に見えていた。この中で攻め立てて行くのは難しいかもしれない。満塁がこんなに難しい場面だと思ったことは無い。

中山「(たしかにこの気合はすげえな。ただ、外野に飛ばせばタッチアップは出来る。海鳳の足は平均よりは速いはず。サインが出てこない限りは思いっきり振るしかない。)」

日下部「(ここでやるか…中山。)」

中山「(それっすか。分かりました。必ず決めます。)」

 中山先輩は気合を入れてバッターボックスに入った。相手投手も相当気合を入れている。満塁の場面、初球からが本当の勝負になりそうだ。

大嶺「(最初は…これでいくか?)」

松本「(ああ、それでいこう。)」

 相手投手がサインにうなづいてセットポジションに入った。そして足を上げた途端…。

 ダッ

松本「(スクイズ…!)」

大嶺「(間に合う! はずせ!)」

 キャッチャーがとっさの判断で立ち上がり、はずすように指示をした。もちろん中山先輩はスクイズの体勢。これは…!

 シュッ!

海鳳「(はずされた!)」

府中「(当ててくれ!)」

中山「だあぁああ!!」

 ギィン! ガシャン! ファールボール!!

卜部「よく当てた! ナイスカット!」

中山「っぶねぇー!」

 中山先輩のファインプレーでギリギリバットの端にあててカットした。できれば前に転がすのがベストだったけれどもアレだけはずされたら難しい。最低限…の仕事なのかな?

松本「(当ててくるか…さすがだな!)」

 相手投手は笑いながらボールを受け取る。もう完全に相手の手の内の中にいるような感じだった。このままではまずい…。

 シューー ブン バシン!

 シューーー ブシィ バシーン!

 ストライクバッターアウト!

中山「くそっ!」

 たった三球でアウトにされてしまった。この難しい場面でよく抑えてくる。しかも雨が降り続いているのに…。

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