第十五話 第四十九部 ソフトクリームの甘さ
由紀「疲れたね! 今日はゆっくり休んで明日に備えないと。」
亜弓「明日も試合があるわけじゃないけどね。しっかりと体調は整えておかないと。」
私たちは試合を終えて自分たちの宿へと戻ってきた。でも頭の中にあの言葉がずっと残っていた。試合が終わって…前みたいに頑張ってと相手チームの選手に言われたとき、あの投手が私の所に来て…。
永瀬「お前ならプロに入ってもおかしくない。そしてその腕は大事にしておけ。さっきも言ってたか…。尊敬してるよ。」
尊敬している…。そんなこと言われたの初めてだ…。私って尊敬されるだけの人間なのだろうか。嬉しいのだけど…すごく…不思議な気分だ。それに答えるべきなのだと思うのだけど、どう答えればよいのだろうか。
美琴「あ、おかえり!」
目の前には応援してくれていたマネージャーたちがいた。それだけではなく、吹奏楽部やチアリーディング部の人たち、多々の部活の人たちもいた。
優衣「すごかったね! 私たちも必死に応援していたよ!」
亜弓「ありがとう!」
綾「すごいバッティングだったね。私、思わず声上げちゃったよ!」
由紀「ありがとうございます。」
いっぱいいる。甲子園のためにこんな多くの人たちが応援してくれるなんて…。
美和「亜弓、ちょっと萌が渡したいものがあるって。」
亜弓「えっ?」
すると角に隠れていた萌がこっちに近づいてきた。そして左手からあるものが出てきた。
萌「ん。」
亜弓「これ…。」
萌「暑かったでしょ? だから…ソフトクリーム買ったの。受け取ってよ。」
亜弓「う、うん。ありがとう!!」
萌「も、もういいだろ!? じゃあ!」
そういって萌はまた隠れてしまった。この暖かさがとても嬉しかった。ありがとう、萌。あむっ…ん、美味しい。甘い味が口の中で一杯に広がっている。まるで萌の内心にある優しさのような甘さだ。
亜弓母「亜弓!」
亜弓父「おつかれ様!」
私はお父さんとお母さんの声がする方を向いた。…見に来てくれたんだ。すごく嬉しい。
海鳳「恵美さん、後でお願いします。」
恵美「…わかったわよ。」
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