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ドクターK少女  作者: レザレナ
第十五話 甲子園初戦、富山代表の小川山実業水橋高校
521/835

第十五話 第二十八部 ホームラン予告は

永瀬「(さっきとフォームを変えた? そんなふざけた真似は漫画とか空想のなかだけにしろよ。)」

緒方「気合いいれていくぞ!(ただこのバッティングフォームに変えているわけじゃねえ。この風格はただ者じゃねぇ。)」

 海鳳が構えると同時にものすごいピリピリとした空気に変わった。あの暁美さんたちにも見えた、オーラのようなものが見えていた。由紀を見ると表情が変わっていた。由紀にも見えているのだろうか?

久保「(嫌な予感がする。)永瀬、気合いいれて投げろ!」

府中「目、離すなよ。」

芦毛「分かってるよ。」

 海鳳がいつでも来いといわんばかりの構えでピッチャーを見ている。相手投手を見てみると怒っていた。

永瀬「(ホームラン打つとか、何甲子園で調子こいたこと言ってるんだ。こんな奴に俺が負けるわけがない。)」

緒方「(ここ一番の球だ。思いっきり投げろ。)」

 相手投手が大きく振りかぶる。サードランナーがいることを全く気にせずに。由紀の足ならホームスチールできるほどのゆっくりなフォームだったが由紀は第二リードを取っただけ。海鳳のバッティングを見守っている。

永瀬「っらあ!」

 シュゴオオオオオ!!

緒方「(よし!)」

海鳳「…!」

 ギィイイイイイイイン!!

 あっという間だった。海鳳がフォロースイングの後に綺麗にバットを投げる。打球はセンター方向へと大きな打球。センターは一歩も動かず、ただ後ろを見ていた。

緒方「(俺たちはすごい相手と戦えたのかもしれない。こいつらなら…あの富良野学院も…。)」

 ドォオオン!!!

 バックスクリーンの中段までボールを運んでいった。カンペキともいえるホームランだった。海鳳は全くガッツポーズもとらずに回っていった。球場全体が一気に静まり返る。そして海鳳がセカンドベースを踏むと同時に。

「うぉおおおおおおお!!!!!」

 声援が全体に響き渡った。味方チームは大喜び、敵チームはあっぱれの拍手。そして外野席やバックネット裏の席からも大きな声援が起こった。由紀はすでにホームを踏んでいて、そして海鳳がゆっくりとホームベースを踏んだ。

海鳳「恵美先輩! あなたへのホームランです!!」

恵美「……うん。」

千恵美「恵美が泣いてる…。うん、これだけのことされたら泣くよね。」

 最後の最後で喜びをかみ締めて戻ってきた。池之宮とハイタッチもしている。

海鳳「続けよ。」

池之宮「おお。」

由紀「ナイスバッティング。」

海鳳「ああ。羽葉もナイスバッティングだったぞ。」

 由紀が戻ってきた。そして真っ先に私のところへと戻っていく。

由紀「やったよ!!」

亜弓「うん! ナイスバッティング!」

 そして海鳳が全員にハイタッチすると私の元へとやってきた。

海鳳「点はとったぞ、後頼むぞ。」

亜弓「はい!」

 これで5対0、さらに点差を突き放していった。


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