第五話 第三部 フォークボール、どう攻める。
次は二番の沖田だ。相手投手もなかなかやり手みたいだ。これは大変そうだ。
伊沢「名古知多の一年だけれども、結構守備とか鍛え上げられているよ。」
池之宮「とくに調子付かせたらいけないな。」
由紀「私なら、打てるよ。」
海鳳「まじか!? というか軽々といえるところがすげぇよな。」
ベンチ内の会話がものすごいことになっている、しかしその間にも沖田はツーストライクと追い込まれていた。
海鳳「追い込まれたぞ!」
それはあおりなのだろうか。でも海鳳の言うことだから相手が決めにきているぞってことなのだろうか。
シュッ グググッ! ズバーン!
ストライクバッターアウト!
フォークボールだ。分かっていても打てないというのはこういうことなのだろうか。
沖田「すまねえ。」
新天「悪くないよ。相手のフォークがどれだけすごいかが分かっただけでよかったよ。」
たしかにそうだ。アレをとらえるのは至難の業だ。さて、どうやって攻略していくか…。
友亀「日高、キャッチボールだ。」
亜弓「はい。」
私は友亀に呼ばれてキャッチボールを始めた。その間に三番の海鳳がバッターボックスに入った。
シューーーブン! バシン! ストライクワン!
あれ? なんであんなに甘い球なのに空振りしたのだろう。
シューーーブン! バシーン! ストライクツゥ!
まただ。なんで打てる球なのに空振りしたのだろう…。あっ。私は海鳳を見ると海鳳は笑っていた。もしかして、わざと空振りをしてフォークボールを誘っているのだろうか。
ググググ!!
やっぱりフォークだ!
キーーーーン!!!