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ドクターK少女  作者: レザレナ
第十五話 甲子園初戦、富山代表の小川山実業水橋高校
515/835

第十五話 第二十二部 気合の入った重い球

新天「次はアイツの球打ちてぇな。」

海鳳「俺なんていろいろと悲しい現実がまっていたぜ。打たせてくれやしねえ。」

池之宮「次がチャンスだと思うぞ。」

海鳳「ああ、俺がホームランを打ってアイツに…。」

 次のバッターは友亀から。私はネクストバッターサークルに入って相手のピッチャーをじっくり見た。

緒方「(ここで一気に流れを戻して行きたいな。)」

永瀬「(俺はまだ負けちゃいねえ。だからこそここで踏ん張ることが重要なんだ!)」

 シューーーー

友亀「(甘い球!)」

 ギィイイン!

 甘く入ったストレートを打った。けど…球の重さでセンターフライになってしまった。なんて球の重さなんだろうか。

 バシン! アウト!

岸蔵「よっしゃ! ワンアウトー!」

 たった一球でワンアウトになってしまった。なんという球の重さなのだろうか。

緒方「(次はピッチャーか。)」

久保「(打たせて調子づかせるのは危険だ。)気合いれていくぞ!!」

 ファーストが声をかけて皆に気合を入れている。それでも私は気持ちで向かっていかなきゃいけない。バッティングは決して上手い方ではないけど…やれる限りはやってみせる!

 シュゴオオオオ ブン バシーーン!

 ストライクワン!

緒方「ナイスボール!」

由紀「亜弓! ボールをしっかりと見て! タイミングは合っているよ!」

 たしかにタイミングは合っている。けどさっきよりストレートの威力とノビが良くなっている。でも…この球ならもう少し意識を変えて振れば!

 シュゴオオオ ギィン! ガシャン

 ファールボール!!

横倉「いいよいいよ! 押せてる!」

 当たった。でも打球は後ろへと飛んでいった。それにあの球の重さ、並じゃない。さっきの時よりも確実に気合が入っている。でも…私だって気合入れれば!

暁美「気合十分だね。でも体の使い方は投手とは違うから…。」

六実「たしかに…ね。」

 ギィイン!

井上「っしゃ!」

 打球はショート真正面。ボテボテではないけど悪い所に飛んでいってしまった。そしてショートからの送球が帰ってくる。

 バシン! アウトー!!

亜弓「ふぅ…。」

 結果はショートゴロ。もう少し力があればよかったかな…。


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