第五話 第二部 一年生、投手牛田!
全員「お願いします!」
私たちは挨拶を終えると、ベンチに戻っていった。
館川「お前はいけるところまでいってみろ。後は俺達にまかせていいから。」
亜弓「わかった。」
館川はすごい努力家だ。この合宿ですごく成長している。私も負けないようにがんばらなければ。
海鳳「先発は牛田か。」
池之宮「試合したことは?」
海鳳「二回ぐらいあるよ。なかなか良い球は持ってるぜ。」
池之宮「決め球は?」
海鳳「たしかフォークボール。」
伊沢「アイツフォーク投げるのか。」
沖田「早いとこしとめておきたいな。」
海鳳「アイツは波に乗せると調子よく投げるようになる。だから早めに降ろしたいな。」
伊沢「おっけ。まかせろ。」
そういって伊沢はバットを持って打席に入っていった。
プレイボール!!
試合が始まった。相手の牛田投手はけっこう良い投手らしい。どんな球を投げてくるのだろうか。
シューーー
バシン! ボール。
伊沢はバントの構えをしたがボールだったので引いた。それにしても良い球だ。130キロぐらいだろうけど、重みのある球に見える。そしてテンポよく構える。
由紀「動作早いね。」
友亀「けっこうバッターとしては余裕を持ちたい感じだな。」
シューーー
コツン
今度はきっちりとバントを決めてきた。なかなか良く勢いを殺して三塁線に転がっていく。
海鳳「よし、走れ!」
塚和「サード!」
大島「まかせろ!」
サードは素手でとるとそのまま一塁に送球した。
バシン! アウト!!
足の速い伊沢がアウトになってしまった。これでワンアウト。簡単に点はとれなさそうだ。