第十五話 第十四部 通用するピッチング
緒方「想像以上にやばい相手だ。…すまない。」
永瀬「ああ、わかっているよ。横倉! 落ち着いて行けよ!」
横倉「もちろんっす!」
次のバッターは五番の横倉選手だ。おそらくここまでやってくると下位打線であっても侮れない選手ばかりがいるはず。でも私のピッチングはどこにだって通用したんだ。あの強豪校にだって…!
シュゴオオオオ ブン バシーーン!
ストライクワン!!
横倉「(す、すげえ!)」
星「振り遅れているぞ! もう少し早く!」
友亀「ナイスボール! いい球来ているよ!」
よし、ちょっと高かったけどストライクゾーンに入った。次は…低めのストレート。このコースに決まれば打たれることはない!
シュゴオオオオ バシーーン!
ストライクツー!
卜部「いいねえ! 日高、ノリに乗っているよ!」
新天「次もいい球いこうぜ!」
周りの人たちの支えだってある。これだけたくさんの人に声をかけてもらえるなら私はそれにこたえるように投げるだけ!
横倉「ふぅ…。」
シュゴオオオ バシーーン!
ボールワン!
渡部「おっけー! 見えてる見えてる!」
ストレートは外れてしまった。だけど追い込んでいることには変わらない。なら今度のサインは…サークルチェンジをボール球になるように!
シュッ グググッ
横倉「(遅い球! 狙いを絞って!)」
ブン バシーン!! ストライクバッターアウト!!
亜弓「っし!」
由紀「ナイスボール! ツーアウト!!」
桃音「すごいわね。」
暁美「これで五連続奪三振…。」
この甲子園で私の投球が通用している。こんな強敵ばかりな高校なのに戦えるなんてうれしい以外に何もない。なによりもこの甲子園で思いっきり投げれるのがうれしい。
永瀬「よし、俺もどれだけすごいか見てくるぜ。」
次のバッターは六番ピッチャーの永瀬。ピッチャーにはヒットを打たせてはいけない。このバッターだけはしっかり抑えていこう。
シュゴオオオ バシーン!!
ストライクワン!
永瀬「(…なんだこれは。レベルが違いすぎる。)」
ストレートが良いところに決まった。このコースに決められたのは大きい。あとは次の球もしっかりと決めて相手にボールを見させないようにしないと。
佐島「もしかして…本当にレベルが違うほどの投手なのかな。」
岸蔵「なに弱気になってるんだ。まだ試合は始まったばかりだろ!」
シュゴオオオ ブンバシーーン!
ストライクツー!!
久保「もう少しタイミング早くだ!!」
岸蔵「そういわれると…。」
ここで抑えられるかどうかで…次の攻撃につなげられるかどうかがわかる。だから…ここは抑えないといけない!
シュゴオオオオ
永瀬「(これは低い…!)」
バシーーン!
ストライクバッターアウト!!
亜弓「っしゃああ!!」




