第十五話 第十二部 実力者
友亀「(この投手は相当な力を持っている。ストレートにカーブ…そしてカットボールまであるんだからな!)」
シュゴオオオオ ブン バシーーン!!
ストライクワン!!
緒方「ナイスボール!!」
友亀「(来る球がわかっていても当てるのがこんなに苦労するなんて…。)」
友亀も苦しんでいる様子だった。相当な実力者なのは確か。それもわかっていて抑えられる強みは計り知れない。私も…あの球が打てるのだろうか。
バシーーン! ボールワン!!
永瀬「(やけにボールをじっくり見てきやがる。)」
ググググッ バシン
ボールツー!
横倉「大丈夫! 後ろには俺がいるぞ!」
渡部「バッチこいおらー!!」
守備陣にも気合が入っている。この鉄壁の守備をどう崩すかも重要になってきそうだ。友亀はその部分を把握しているだろう。
シューーー グッ バシーン!
ストライクツー!!
友亀「(こいつがカットボール。ストレートと球速差は…4キロぐらいか? だとしてもこれは相当な武器だ。でも…荒削りな部分もある!!)」
シュゴオオオ
友亀「(振れ! ストレートだ!)」
バシーーーン! ストライクバッターアウト!!
久保「ナイスピッチング!」
永瀬「っしゃ!」
高めのストレートを空振りして三振になってしまった。友亀が悔しそうにベンチへと戻っていく。
友亀「日高、相当調子良いみたいだ。狙い球を絞っていけ。」
亜弓「狙い球…。」
私はその言葉の意味を理解しようとしながらバッターボックスに入った。けど…私はバッティングにおいてはそこまで器用じゃない。果たしてこの球はどんな風に見えているのだろうか。相手投手が振りかぶって投げる。
シュゴオオオオ バシーーン!
ボールワン!!
亜弓「ふぅ…。」
緒方「ナイスボール! いいよいいよ!」
想像以上だった。手元でグンと伸びてうなりをあげているように見える。地区大会を勝ち抜いてきた実力は十分にあるし、なによりもその仲間たちの思いがボールに伝わっている。たしかにすごい! でも…テレビでみたあの女性投手と比べたら!!
シュゴーーーー ギィン! ガシャン!
ファールボール!!




