第十五話 第八部 全力の破壊力
岸蔵「(雰囲気はあまり感じられない。ストレートも速いだけなのか? いや、そんなことはないはず。そうでなければここまで戦い抜いてきているわけがない。見せてみろ、そのスピードの正体を!)」
暁美「この試合は亜弓の出来具合によって試合が左右されそうね。」
六実「そうだね…正直この試合はどっちが勝ちそう?」
桜「どっちともいえないわね…投げてみないとわからないから。」
暁美「私はわかるよ。」
桃音「なんで? そんなすぐにわかるものなの?」
袴田「私にはわからない。」
暁美「だって、わかるんだよ。根拠というものはいえないけど…。」
友亀「(ここだ、真ん中に思いっきり来い!)」
友亀がゆっくりとミットを構える。甲子園での第一球、この球は始まりで…全力投球で…!! おおきく腕をあげて、足をあげ、あのミットめがけて腕を…振り下ろす!!
由紀「!!」
シュゴオオオオオオ ズバーーーーン!!!
ストライクワン!!
岸蔵「(なんだこのストレート!?)」
暁美「ね、いったでしょ?」
桜「これはもう勝ったも同然だね。」
由紀「亜弓…すごいよ、オーラが見えるようになってきている。」
よし、ストレートがど真ん中に決まった。これなら自信をもって投げることができそうだ。
岸蔵「くそ、いったいなんだったんだよ。」
シュゴオオオオ ブン バシーーン!
ストライクツー!
久保「どうした!? 振り遅れているぞ!」
岸蔵「(そういわれても…想像以上に速い!!)」
よし、追い込んでいる。次のサインもストレート。思いっきり振れば当たらない!!
シュゴオオオオオ ブン ズバーーーン!
ストライクバッターアウト!!
亜弓「よし!!」
私は声をあげてガッツポーズを取った。いきなり甲子園で三振を奪うことができた。幸先の良いスタートだ。




