第五話 第一部 名古知多高校との対決前、リラックス。
合宿、練習最終日。球場にて。
海鳳「一年生と二・三年生が別の球場でやるのかあ。先輩たちは第一球場で俺らは第二球場かあ。」
海鳳がため息をついた。私たちは第二球場内で試合前の練習をしていた。ライト側には相手の名古知多高校がいる。練習風景を見てもかなりまとまっている。私たちはあの強豪と戦っていくのか…。
シューーー
友亀「うおっと!」
バシーン。
亜弓「あ、ごめんなさい。」
友亀「うひょー、お前球走ってるけどちょっと動きが堅いぞ。」
亜弓「はい。」
何だろう。ちょっとだけぎこちない気分だ。
由紀「緊張している?」
そんなとき、由紀が私のところによってきた。
亜弓「ちょっとね。」
由紀「まあ強い相手って聞くとどうしても力んじゃうよね。私も始めはそんな感じだったから。」
亜弓「そうなの?」
由紀「でもこれからどんどん強い相手と戦っていかなきゃいけないからね。今のうちになれておこう。」
亜弓「…うん!」
友亀「よっしゃ、ラスト一球!」
私は友亀の構えるミットに向かって思いっきり投げる!
シューーーーズバーーーン!
友亀「ひー、ナイスボール!」
亜弓「ありがとうございました。」
私は軽くキャッチボールをして投球練習を終えた。
深沢「集合!」
皆「はい!」
深沢コーチが一年生チームの監督だ。私たちは一斉に集まった。
深沢「よし、相手は強豪といわれているがお前たちも負けないだけの実力はある。元気だしていけ!」
皆「はいっ!」
そういって私たちはスターティングメンバーを発表された。
一番 ショート 伊沢
二番 ライト 沖田
三番 センター 海鳳
四番 ファースト 池之宮
五番 サード 新天
六番 レフト 羽葉
七番 セカンド 米倉
八番 キャッチャー 友亀
九番 ピッチャー 日高
私は九番ピッチャーでスタメンだった。そして私はいけるところまで引っ張って、それ以降は館川、海鳳と抑えていく形と決まった。いけるところまで投げていく、それなら思いっきりなげれる。私は全て全力で投げきることを心に誓った。
相手スタメンと相手ベンチ内
一番 ファースト 飯田
二番 センター 森口
三番 サード 大島
四番 ショート 坂田
五番 レフト 野口
六番 ピッチャー 牛田
七番 キャッチャー 塚和
八番 セカンド 設楽
九番 セカンド 新田
設楽「なあ、相手チームに女子が混ざっていたんだが。マジでアイツ試合でるのか?」
塚和「そうじゃないのか? あの髪長い女なんてピッチング練習してたぞ。」
設楽「まじか!?」
牛田「相手が女子であっても俺は抑えればよいだけだ。後ろにはいかせねぇよ。」
設楽「でも相手には海鳳とか池之宮とかいるんだぜ。」
牛田「へっ、そういう強敵がいるから俺は燃えられるんだ。そんなチンケなチームと試合しにきたわけじゃないからな。」
塚和「お前は相手が面白くないと、手抜くよな。」
坂田「でも本気になったときはすげぇピッチングしてくれるからなあ。頼りにしてるぜ。」