第十五話 第七部 いざマウンドへ
井上「うわっ!?」
バシーーーーン!!
グローブの音とは思えないような音がした。池之宮の放った打球はショートの真正面へ。しかし勢いがありすぎてグローブがはじかれるという信じられないような出来事が起きていた。
星「カバーはまかせろ!!」
セカンドがボールを処理しようとする。しかも運悪くボールはセカンドベース方向へと転がっていく。
ドンッ アウト!
セカンドがボールをつかみベースを踏む。そしてファーストへ送球する。そういえばバッターは池之宮、まさか…。
バシン! アウトー!!
由紀「あのピッチャー…。カットボール投げた…?」
ゲッツーになってしまった。初回から運悪い出だしになってしまった。由紀が出たところまでは良かったのに…海鳳がファーボールだったのが誤算だったのだろうか。
海鳳「なあ、池之宮。さっきの球って。」
池之宮「ああ、カットボールにやられた。」
まさかあの打った球がカットボールだったなんて。こんなところに来て新しい変化球を覚えてきた。
緒方「ナイス!! よし、打ち取ったぞ!」
永瀬「打ち取ったとはいえない。カンペキにとらえられていたし、もしあれがストレートだったと考えると。」
久保「でも結果オーライだ。俺たちで点とって早く楽にさせてやるからな!」
永瀬「ありがとう。」
日下部「日高、準備はいいか?」
亜弓「はい、いつでもいけます。」
由紀「気合いれていこう!!!」
私は帽子とグローブを持ってベンチから出て行く。
「日高!!! かんばれー!!」
暑い日差しと大きな私に向かってきた。髪の位置を整えながら帽子をかぶった。あのマウンドで私は…思いっきり投げることができる。こんな嬉しいことはない。しっかりとマウンドの感触をつかんで試合に臨む!
バシーン!! バシーーン!!
友亀「ナイスボール!!」
岸蔵「なかなかいい球投げるな。よっしゃ、気合いれていくか。」
キャッチャーからのセカンド送球が終わり、ボール回しが進んでいくと池之宮からボールが帰って来た。
友亀「一回! 声だしてしまっていこうぜ!!!」
友亀の合図でバッターボックスに一番の岸蔵が入った。…いざ勝負!!
今回はトマトフライさんに描いていただきました!ありがとうございます!
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