表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドクターK少女  作者: レザレナ
第十四話 甲子園と女性選手
456/835

第十四話 第四部 すでに勝負は始まっている。

亜弓「か、勝浦さん!?」

武蔵「日高亜弓だっけ? テレビで見たぞ、すごい投球しているんだってな。」

亜弓「いやいやいや、私なんてそんな…。」

上野「そして羽葉由紀。すごいセンスだな。」

由紀「ありがとうございます!」

 由紀は平然と返している。私の足はプルプルと震えているのに由紀は全く動じる様子がない。うらやましすぎるよ。

六実「本当にあなたたちと会えてよかったわよ。女性選手が増えるというのは嬉しいことだからね。そして何よりも…戦ってみたいし負けたくないわね。」

 その言葉を聴いて私はゾクッと来た。相手のプレッシャーや意気込み、ここまで背負ってきたきたものが見えていた。あまりにも格が違う。特に勝浦さんは信じられないほどのオーラが見えている。本当に私はこの人たちといざ試合で当たった時、勝てるのだろうか。

由紀「そういっていただけるのはありがたいですね。真剣に挑んでくれて…。私だって負ける気なんて満更ありません。」

 由紀の気持ちも相当なものだった。私は何も言えない。口に出したいのに口が開かない。勇気がないからだ。アレだけ試合中は自信を持ってやってきたのに、ここまで敵がすごすぎると何もいえない。

由紀「亜弓、この人たちなんて全員三振に出来るよね!!」

亜弓「ええっ!? いや、その…。」

 相手の目線が私に集まる、怖い、でも…逃げちゃいけない…。何とかしてでも…。

亜弓「わ、私は……負けません!」

淳和「そうこなくっちゃね。勝負はここから始まっているのだから、その意気込みは良いことよ。」

武蔵「俺たちも最後の甲子園だ。全力を尽くす。」

上野「最高の試合をしよう。」

六実「由紀…。君にはヒット一本も打たせないからね。」

 そういい残して四人は席に戻っていった。

由紀「!」

亜弓「どうしたの由紀?」

 由紀が軽くのどを鳴らしたように声を出した。いったい何だろうか。

由紀「何にもないよ。戻ろうか。」

亜弓「わかった。」

由紀「(遠江六実さん…。もしかしてあの左手…。間違いないはず。それであの投球が…?)」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ