第十三話 第八部 絵の具を購入、高い。
紀子「三人とも野球部に入っているのよね。マネージャーが真希と…瞳だっけ?」
瞳「はい、そうです。」
亜弓「あなたが菊名紀子先輩ですか。」
紀子「そうよ。応援席からみてたけどすごかったわよ。」
由紀「見に来てくれてたのですか。ありがとうございます。」
私たちは挨拶をして真希と共に店の中へと入っていった。額縁や絵の具、色鉛筆などいろんなものが並べられていた。
真希「あったあった、これこれ。」
そして真希はごそごそと絵の具をかごの中へと入れていった。私はきになって値段を見た。…390円!? かなり高くないのかな、これ。
真希「高いって思うでしょ? でも本気でやる人はこれぐらい必要なのよ。」
由紀「私たちが高いもの買って野球やるってことと同じだね。」
瞳「そうね。私も道具ってそんなにそろえる必要はないけど柔道着は良いものを選ぶね。」
皆考えていることは同じだったのか。たしかに私のグローブも質と好みで選んである。そう考えたら真希が買うのもわかる気がする。
「お会計1万2千円になります。」
なにその金額!? 絵の具だけでそんなに使ってしまうのだろうか。やっぱり知らないだけあってその金額に驚いてしまう。
亜弓「よし、それじゃあ次は何処行こうかな?」
由紀「私、道具見に行きたい!」
亜弓「あ、私も!」
瞳「私も運動服欲しかったの。」
皆の意見が一致してスポーツ用品店へと向かっていった。そして出入り口に到着するととんでもないものを見つけてしまった。
亜弓「わ、私たちのポスター!?」
由紀「というより、優勝したときの写真!!」
私たちの優勝したときに真ん中で喜んでいる写真があった。そして優勝おめでとうの文字が書かれている。私たちが甲子園に出るという実感がさらにわいてきた。私は右手を思いっきり握っていた。がんばらなければ…。




