第十三話 第二部 電車の中で
真希「おはよう。」
瞳「おっはよー。」
由紀「ぴったり集まったね。」
亜弓「私たち何かあるのかもね。」
ちょうど良いタイミングで皆が集まった。笑いながら、瞳が手をだし、ハイタッチした。そして電子マネーを使って電車に乗った。
瞳「今日はどこ行こうかな…服買ったりとか?」
真希「たしかに私、あまり服持っていないからなぁ。」
真希があまり服を買ったことがない。ほとんど画材にお金を費やしているのだろうか。それだったら私たちで真希の似合う服を探してあげればよいのかな?
亜弓「そしたら真希の似合う服探そうよ。」
由紀「いいね! 真希、それならいいでしょ?」
真希「いいけど…派手なのは苦手だからね。恥ずかしいし。」
真希は少し恥ずかしさを見せながら電車を待っていた。そして電車が来ると私たちは乗った。
「あれ? あの人たちって高校野球でいた日高選手と羽葉選手じゃない?」
「本当だ! 本物だ! しかもかわいいし!」
由紀「私はかわいくないよ!!!」
突然、女子学生らしき人に声をかけられ、由紀が照れていた。私たちのことを知っている? 野球に関して?
「甲子園頑張ってください! 応援しています!」
「埼玉県代表の誇りです!!」
亜弓「あ、ありがとう…。」
私たち、有名になったのかな? ちょっぴりうれしいけどやっぱり照れる。由紀も照れながら挨拶を続けている。そしてそれを聞いた人たちが集まってさらに大きなことになっている。
「日高さん頑張ってください!」
「羽葉さん、甲子園で打ってくださいね!」
「柔道ジュニアオリンピックで金メダルの森田瞳さんまで!! さ、サインください!」
「真希さんだ、あの絵で有名な…。」
私たち、みんな有名人なのだろうか。私はともかく、由紀の人気はすごい。そして瞳と真希。二人ともさすが名が知られているだけある。電車の中が一つのサイン会になっている。これはいいのだろうか…。でもうれしいのは私の名前も呼ばれていることだった。今までこんな経験がないからうれしいところもある。だけどここで浮かれちゃダメ。いつも通りやらないと!
真希「さて、ついたことだし。行きましょう!」
由紀「おー!」




