表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドクターK少女  作者: レザレナ
第十二話 いざ、決勝へ! 対 東光大付属越谷高校
430/835

第十二話 第六十二部 府中先輩の告白

「優勝、松江学園」

 県庁が府中先輩に賞状を渡す。会場は大きな拍手と共に声が聞こえてくる。本当に勝ったのか…私たち。

芦毛「本当にすごいな。俺たちってこんなにすごかったんだな。」

卜部「なんだそりゃ。甲子園に行けたんだからもっと胸張っていこうぜ、エース。」

 私は暑い日差しを浴びながら表彰式の様子を眺めていた。隣にいる由紀は笑顔で立っている。これが優勝したという実感なのだろうか。

海鳳「まあ俺たちがいれば甲子園でも優勝できそうだな。」

池之宮「お前の力じゃない、俺の力だ。」

新天「みんなの力だよ。個人種目じゃないんだから…。」

 前では三人が何か話している。誰の手柄でもない、皆の手柄だよ。

 ………。

由紀「終わったー。」

 由紀は背伸びをした後に飲み物を飲んでいた。そして周りを見渡した後、不思議そうな顔をした。

由紀「あれ? 三由先輩と府中先輩がいない。」

亜弓「えっ。」

 私も見渡してみたが、たしかにいない。どこに行ってしまったのだろうか。

真希「もしかして恋のヨカーン!!」

瞳「ちょっと、変なこと言わないでよ。」

恵美・千恵美・美琴「よし、見に行こう。」

亜弓「い、息ぴったり…。」

 そういって私たちは外側からどこにいるかを探し始めた。しかし探す必要はなかった。すぐ近くに二人だけでお話している。後ろから私たちは覗いている。

三由「な、何?」

府中「試合、どうだった?」

三由「すごかったよ。本当にかっこよかった。」

府中「そうか………薪苗、単刀直入にいう。」

三由「はい…。」

府中「お前が好きだ。」

三由「……えっ!?」

 うわぁあ! こ、告白だ告白だ。まさかこんなことを目の前で見るなんて…。み、三由先輩の返事はいったいなんだろうか…。

三由「あの…私付き合ったこともないし…恋愛なんて。」

 次の瞬間、府中先輩が三由先輩を抱きしめた。

由紀「ふぇ…ふぇええええっ!?」

千恵美「こら、うるさいわよ。」

恵美「それより見せなさいよ。」

 抱きしめ続けている。そして三由先輩の目から涙が流れてくる。

三由「私……私っ。…ありがとう…私も好きだよ。」

 そういって三由先輩は府中先輩に抱きしめ返した。うわぁ…こんなところでカップル成立しちゃった所見ちゃったよ…。わー、わー! ってあれ?美琴先輩がいない…ってなんであんなところに!?

美琴「おめでとう。お幸せにね。」

三由「わ、うわぁっ!!! みっ、美琴!?」

府中「あ、そのー…。まあ。」

三由「……。」

 三由先輩が照れながら顔を隠している。そして何を言うのかと思ったら…。

三由「ほ、ホモォ…!」

府中「さて、戻るか。」

三由「ちょっとまって! おいてかないで!!!」

 いつもの三由先輩だった。でもそんないつもの三由先輩が好きだったのだろう。お二人とも、幸せにね。

瞳「あ、由紀が倒れている。」

由紀「告白……うへ……うわぁ………。」

 恋愛耐性が0な由紀はこの状況はかなり厳しいものがあったのだろう。由紀…ドンマイ…。

真希「由紀ちゃん! しっかりして!!」

 カクン

亜弓「わー!! それ追い打ち!!!」

 ……真希もゲスかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ