第四話 第九部 記録後の旅館
沖田「ふぅ…。」
由紀「ひえー、さすがだね。」
すごい、あまり助走をつけないであそこまで投げれるとは。私も肩なら負けてられない。沖田をびっくりさせてみせる。
日下部「次投げる人。」
亜弓「はいっ。」
私は手をあげて返事をした。
沖田「お、いいところ見せてくれよ。」
実際見てみるとすごく遠く感じる。それでも思いっきり投げれば届きそうな感じでもある。思いっきりなげれば大丈夫!
助走をつけいつものピッチングと同じフォームで!
亜弓「よいしょ!」
由紀「あっ。」
思いっきりは投げれたがこれは弾道が低い気がする。失敗したかも。
沖田「いや、伸びる伸びる。」
府中「おぉ、これは。」
低く投げてしまったと思っていた球は予想以上にまっすぐ伸びていった。
芦毛「綺麗なバックスピンだ。」
ポーン
深沢「99メートル!」
亜弓「えっ!?」
沖田「なんじゃそりゃ。」
私の投じた球はあともう少しで100mラインまでとどきそうだった。しかもあの低い弾道で。
由紀「すごいじゃん! さすがだね!」
由紀はピョンピョンと跳ねながら褒めている。そこまでされるとさすがに照れてしまう。
次も思いっきり投げたが、一回目には届かず、97メートルだった。その後の計測はベースランニングや塁間のタイム、ダンベル上げ、投手はスピードガン、短距離ノック、バッティングマシーン打ちとたくさん計測していった。私はスピードガンは一位になれたけれど、他は平凡な記録になった。由紀はダンベル、バッティングの距離、遠投以外に関しては常に上位に入っていた。とくにバッティングマシーン打ちは全てヒット性の当たりにしていた。
深沢「よし、皆記録はかり終わったな。それじゃあダウンだ。早いと思うが明日からのきつい練習のために今日はゆっくりやすめ。明日から野球の練習をビシビシいくぞ!」
皆「はいっ!」
由紀「うっわでかい旅館だなぁー。」
真希「由紀は子供だね。」
練習を終えた私たちは旅館に到着した。これは立派な旅館だ。私たちは男子とは違う階の部屋をつかうことになっていて、一年生部屋、二・三年生部屋と隣同士の部屋になった。私たちは部屋に荷物を置いて整理すると、すぐに温泉に向かうことにした。




