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ドクターK少女  作者: レザレナ
第十二話 いざ、決勝へ! 対 東光大付属越谷高校
414/835

第十二話 第五十部 館川の意地を見せられた

萩「俺の出番か…はたして本当に打てるのだろうか。」

早田「萩! お前ならできる! 最後まであきらめずに戦ってこい!」

近沢「お前に任せたぞ! 打てよ打てよ!」

「萩! 萩!」

萩「みんな…っしゃあ!!」

 相手のエースである六番の萩がバッターボックスに入った。館川はこの勢いにのまれないように大きく深呼吸している。それに負けじと館川はピッチャーに目線を向けると、

館川「っしゃあ!!」

 大きく叫んでプレートをふんで準備をした。一球一球が勝負球になる重要な一打席勝負になりそうだ。

 シューーー バシン!

 ストライクワン!

友亀「ナイスボール! よい球が来てるぞ!」

 友亀は館川に調子づかせようと声を出している。それを後押しするように守備の人たちも大きな声で応援している。館川はテンポよくセットポジションに入り投げる。

 シューーーグンッ バシン!

 ボールワン!

 スライダーが外れた。でもこれは外すことを前提に投げていたのだろうか。そしてまた受けとるとすぐに投げた。

 グググググッ

萩「(これはパームボール!)」

 ブン バシン! ストライクツー!

 よし、これで追い込んだ。ここを抑えればかなり勝ちに近づくはず。頑張って、館川!

館川「(ここは無駄にさせたくない。だからこそ思いっきり!)」

 シューーー

早田「萩!」

萩「らぁあああ!」

 ギィイイン! バシン!

池之宮「っしゃあ!」

館川「おっしゃ!」

 打球はファーストライナー。やった、これでスリーアウトチェンジになった。八回の守備が終わった。一番怖いと思っていた打順がここで終わった。館川、ナイスピッチング!

府中「ナイスピッチング!」

芦毛「やるじゃねえか!」

館川「ありがとうございます!」

 館川はまわりの人たちにハイタッチで迎えてもらえた。館川は嬉しそうに笑いながらベンチへと帰って来た。

亜弓「館川、ナイスピッチング。」

館川「おう、意地をみせてやったぜ。」

 私は手のひらを出してハイタッチした。館川は気持ちよさそうに投げていたなあ。


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