オリジナルニュース1 高校野球 富良学―埼福 八幡、六回から登板無安打10奪三振の快投。
※注意……実際の出来事とは関係ありません。小説内の出来事のみです。
山口県で合宿を行っていた富良学『私立富良野学院高等学校』(北北海道)は総仕上げに最終日、山口県の強豪、埼福『私立埼福高等学校』と練習試合を行い、序盤に埼福に先制されるも、後半の猛攻により6対2で勝利した。
試合は三回裏、富良学先発の海野(うみの 3年)がツーアウト一塁に埼福の三番、若森(わかもり 2年)にレフトスタンドに先制ツーランホームランを浴びた。
富良学は二・三回とチャンスを作るが、エース宮元(みやもと 3年)の好投と堅い守備に守られ、点が入らずにいた。
しかし五回の表、二番の瀬棚(せたな 1年)がライト前にヒットを放つと三番が四球となり四番のキャプテン山茶花(さざんか 3年)がセンターに特大スリーランアーチを放ち、続く五番八幡(やはた 2年)もレフトのポール際にアベックホームランを放ち、この回一挙6点を入れた。
そして六回の裏、ライトに守っていたエース八幡がマウンドに立った。投球練習をしていなかったため、先頭バッターをストレートのファーボールにしてしまったが、続く一・二番の好打者をフライで打ち取るとエンジンがかかった。この試合、ここまで三安打と猛打賞の三番、若森をこの日最速の157キロをたたき出し三球三振にしとめた。その後も圧巻のピッチングを見せ、9回の裏まで十打席連続奪三振を記録し勝利した。
先制ホームランを放った若森は、「自分のバッティングができたからホームランが打てた。しかし、八幡の球をとらえられなかったのが悔しい。甲子園でまた戦って打ち崩したい。」と自分の良かった点と反省点を挙げた。
富良学キャプテンの山茶花は、「二人の投手には信頼を寄せている。私は援護するために守って打つだけ。今日はその仕事が果たせたのでよかった。」と投げた二人を褒めた。
六回から登板した八幡は「ストレート中心で投げてみたけど、思いのほかいつもより球が伸びていた。合宿の成果が出ているのならば嬉しい。」と笑顔で答えた。
去年の夏と今年の春を制している富良学。今年もパワーアップして甲子園の舞台に帰ってきそうだ。