第十二話 第十五部 痛烈な当たりも…
早田「ナイスセンター!」
近沢「っしゃあ!」
富坂「ワンアウトな! こっから抑えていこう!」
声をそろえて掛け声をかける。さすがは決勝まできたチーム、まとまっていて本当に強い。でもこのチームに勝たなければ甲子園にいけないということか。だから最後まであきらめない!
中山「なら俺が返してやるよ。」
次のバッターは長打力のある七番の中山先輩だ。長打が打てたら由紀もすぐにホームへと帰ってこれるだろう。どんなバッティングをしてくれるのだろうか。
由紀「(サインはリードを大きくか。よし、狙えるならサードまで!)」
シュッ シュゴオオオオ
中山「(甘い!)」
ギィイイイン! バシン!
古木「っとお!」
やばい、ものすごい打球で飛んでいったけど、サードのグローブにスッポリと入ってしまった。しかもゴロになっているからゲッツーになってしまう。
古木「しゃあ!」
バシン! アウト!
梅岡「ファースト!」
バシン! アウトー!
富坂「よっしゃああ!」
ゲッツーでしとめられてしまった。いくら由紀の走力があったとしてもあれは間に合わない。
府中「なったものは仕方がない。ここからしまっていくぞ!」
芦毛「俺が抑えていけばいいことだろ、任せておけって。」
そういって芦毛先輩は府中先輩と共にグラウンドへと向かっていった。あの二人なら何も心配することはない。三年間の努力は絶対に報われます!
三回の表、最初のバッターは七番の木村からだ。下位打線だからといってなめていると痛い目にあう。芦毛先輩もそれは承知の上だ。そして投げる。
シュゴオオオ バシーーーン! ストライクワン!




