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ドクターK少女  作者: レザレナ
第十二話 いざ、決勝へ! 対 東光大付属越谷高校
358/835

第十二話 第七部 相手の立ち上がりも

芦毛「ナイスキャッチ!」

由紀「えへへ! やりました!」

 由紀が笑顔でチームメイトに迎えられている。由紀は何をしていてもムードが良くなるなぁ。

府中「さて、あのピッチャーを打ち崩すために作戦考えるか。」

 バシーーン!!

早田「ナイスボール!!!」

萩「(俺だって良い立ち上がりを見せてやる!)」

 さすが決勝まで投げきっただけの実力はある。スリークォーターの投球フォームから140キロ台のストレート、スライダーにパームを持っていて、今年、落ちるカーブを取得している。来年のドラフト候補にもなっている。でも…攻めるならまず最初だ。あきらかに立ち上がり1・2回までは確実に点が取られている。それまでに点を取らないと波に乗られてしまう。なら最初に大量得点をとっていきたい!

ウグイス嬢「一番、セカンド、卜部くん。」

卜部「しゃあっす!」

 卜部先輩がバッターボックスに入った。この初回の立ち上がりはどんな投球を見せてくれるのだろうか。

 シュッ

 卜部先輩がセーフティーの構えをする。

 シュゴオオオ バシーン!

 ストライクワン!

卜部「(序盤なのにいい球投げるじゃないか。)」

 卜部先輩はバットを引いてボールを見た。ビデオで見ていた球よりいい球がきている。相手も絶好調らしい。ここにきて調子のピークを迎えるとは…厳しい相手になりそう。

 シュッ ググググッ

 バシーン!

 ボールワン!

 キレのあるスライダーが外に外れた。卜部先輩もなんとか踏みとどまって抑えた様子だった。

 シュッ

卜部「ちっ。」

 ググググッ ギィン!!

 たてに落ちるカーブに手を出してしまって弱いサードゴロ。いくら足が速くてもこれは間に合わなさそうだ。

 バシン! アウトー!!


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