第十一話 第二十一部 全部三振で…
シュゴオオオオ コツン
卜部「(よし、今度は決められた。)」
卜部先輩が初球をセーフティーバントで転がした。しかし今度は確実にいきすぎてスタートが遅れてしまった。
岸柳「ファースト!」
バシン! アウト!!
前田「ナイスピッチャー、ナイスサード!」
この回も簡単に終わってしまった。プロから注目されている選手は風格も違うし、やっぱり実力も違う。それだけあって戦いがいがある。皆はそう思っているかもしれないけど、私はそうは思っていない。あの人の投球を見ているとむかついてくる。勝手な考えかもしれないけれども…それしか思い浮かばない。
佐奈「これは投手戦かな…。」
真菜「絶対にそうね。」
次のバッターは二番の前田から。全部…全部三振で決めてみせる!
シュゴーーーー バシーーン!!
ストライクワン!
前田「(なんだよこれ…。)」
友亀「(とるのも辛くなってきたぞ…。)」
シュゴオオオオ ブン!スバーーン!!
シュゴーーブン!バシューーーン!
ストライクバッターアウト!
亜弓「しゃあ!!」
全く相手に寄せ付けることなく三振がとれる。この勢いで三番も…あの四番も!!
バシーーーーン!!
ストライクバッターアウト!!
岸柳「ちっ。」
友亀「ナイスピッチング!!!」
四番との対決前に二桁十奪三振を奪った。この調子のまま四番の真田選手と戦えば…抑えられる。
友亀「(さて…ここからか。)」
ウグイス嬢「四番、ピッチャー、真田くん。」
声もださず、ゆっくりとバッターボックスに入った。余裕の表情でいられるのも今のうち。思いっきりなげてびっくりさせてみせる!
シュゴオオオオオ バシーーーン!
ストライクワン!
真田「(ものすげぇ、たしかにこいつは打てねえ。)」




