第十一話 第十部 ストレートは私の武器
真田選手がホームを踏んで一点がとられた。けれどもここで諦めては行けないきっと友亀もリードの仕方を変えてくるだろう。
友亀「すまない! (アレで打たれた? ぐ、偶然だろう。けれども…。)」
私は再び構えた。そして相手バッターは五番の倉持。ここからどうやって攻めていこう…。サインは…また変化球? どうしてなのだろう。さっきも変化球でホームランうたれたのに…。
友亀「(ここは我慢だ。)」
しかたない、ここはサイン通り、スラーブで…。
シュッ
ググググッ
倉持「(ここか、変化球ならねらい目!)」
ギィイイン!
亜弓「あっ!」
打球はサードのベースを越えてファールゾーンへ。
ガシャン!
千恵美「うわっ。」
恵美「あぶないじゃない! ちょっと亜弓ちゃん、頼むよ。」
また引っ張られて打たれた。でもファールになっただけよかった。でも…サインはどうするのだろうか…。
友亀「(戦略変えるか? いやしかし…。)」
由紀「亜弓!!!」
そのとき由紀が声をかけてきた。由紀はニッコリと笑って手を振っている。
由紀「強気でいこう! 友亀も強気のリードでいこう!!」
そういって私は友亀の顔を見た。友亀もそのことに気づいてうなづいた。そして座ってサインをだす。サインは…ストレート。やっと私の武器ともなれるストレートを投げられる。さっきも二球しか投げていない。これじゃなきゃ…私じゃない!!
シュゴオオオオオ
倉持「(!?)」
バシーーーン!
ストライクツー!!
佐奈「やっとだね。」
真菜「気づいたみたいね。」
よし、ストレートも走っている。これなら思いっきり投げても問題ない。全部抑えられる!
友亀「(すまねぇ、俺がわるかった。)」
次のサインもストレート。やっと思いっきり投げられる! これなら!!
シュゴオオオオオオ
ブン!バシーーーン!
ストライクバッターアウト!!
亜弓「っし!!」




