第十一話 第四部 可奈とレナ。さらには真菜と佐奈。
シューーーバシン!!
よし、腕は振り切れている。ストレートも変化球もバッチリ。後は相手のバッターの様子をみて投げるだけ…。しっかりと投げれば押さえられるはず。相手もここまでくれば強い相手だけど、あの埼玉明治に勝ったのだから自信を持たないと。
由紀「(この試合に勝てば決勝かあ。もちろんそれが最優先だけど…。あのピッチャーと勝負したーーい!)」
バックネット裏
可奈「お、あの人投げている。」
レナ「本当ネ。」
バシーーン!
レナ「良い球。」
可奈「ねえねえ、あそこの人たち見てみて。あれスカウトだよね。」
レナ「七人もいるネ。プロかナ? 大学かナ?」
可奈「どっちにしてもこの試合は注目集まるよね。さて、席探そうっと。」
レナ「ここ空いてるヨ!」
可奈「本当だ。……あれ? あそこで座っている人って…。もしかして椎葉姉妹!? 昨日世界大会優勝した後にここにいるって…どういうこと?」
レナ「聞いたことある! たしか大学野球ですばらしい投手だって言われてルあの二人!
でもそれは不思議だね。」
佐奈「ねぇ、この試合どっちが勝つと思う? といっても目的はあの女の子二人だけどね。」
真菜「…そうね。投手戦は免れないからどこまで二人が粘れるかが勝負になる。」
佐奈「やっぱり投手戦になっちゃうよね。」
真菜「打撃力なら松江学園のが上、守備なら和光大和光。」
佐奈「その心は?」
真菜「松江学園の一年生を含めた重量打線、そして和光大和光の一人除く経験豊富な三年生守備。」
佐奈「うーん、どちらも面白みがあって脆さも見えてくるね。」
真菜「…ただ、あの二人の女の子。やると思うよ。」
佐奈「やっぱり?」
真菜「あの投手、日高には努力してきた風格が見える。そしてあのレフトの羽葉。アレは…センスの塊のような選手ね。ここから見てもオーラが違う。」
佐奈「テレビで打っているシーンみたけれどすごかったね。」
真菜「羽葉のところでチャンスに持っていければ…確実に点はとれる。」
佐奈「そこまで…ねえ。」
真菜「見終わったらすぐに祝勝会に戻るからね。」
佐奈「わかった。」
プレイボール!
試合が始まった。一番バッターは野宮。足の速いバッターが一番に来るというのが良くあるけれど、このバッターは打っていくタイプ。サインは…。
友亀「(スラーブだ。)」
変化球から。わかった、あのミットにめがけて…。ストライクを入れるイメージで!
シュルルルル! バシン!
ストライクワン!!
先攻 和光大学付属和光高校
一番 センター 野宮 3年
二番 ファースト 前田 3年
三番 サード 岸柳 3年
四番 ピッチャー 真田 3年
五番 ライト 倉持 3年
六番 セカンド 境 3年
七番 キャッチャー 但馬 2年
八番 レフト 谷川 3年
九番 ショート 東山 3年
後攻 松江学園高校
一番 セカンド 卜部
二番 ライト 府中
三番 センター 海鳳
四番 ファースト 池之宮
五番 サード 新天
六番 レフト 羽葉
七番 ピッチャー 日高
八番 キャッチャー 友亀
九番 ショート 栗山




