第十話 第十七部 全力の道筋へと
恵美先輩が声をかけた瞬間、調子をすぐに取り戻した。一体どういうことなのだろうか。さっぱりわからない。
館川「アレは…おかしいな。」
恵美「本当に調子戻すとは…。」
千恵美「よかったねー! つきあっちゃいなよ!」
恵美「べっ、別に私は海鳳のことなんか…。」
バシーーーン!
ストライクバッターアウト!
亜弓「おかしなことやってるね…。私たち、出番なさそうだね。」
館川「そうだな。」
バシーン ストライクワン!
調子を取り戻した海鳳はそのまま良い調子でなげていた。このままいけば順調に抑えられる。これで準決勝までいける…私の出番がついに来る!
館川「なあ日高。一球だけ頼みがある。」
亜弓「い、一球?」
なんだろう。一球って。すると館川は座り始めた。
館川「全力で投げてくれ。どのような球か受けてみたいんだ。」
亜弓「わかった…。でも気をつけてね!」
館川「わかってる。さあ来い!」
館川が構えている。あそこに向けて思いっきり投げよう。大きく振りかぶって…あのミットに向けて…。
可奈「あれみて!」
レナ「…アノ人!」
由紀「(何やってるの亜弓は。)」
シュゴオオオオオオオオオ
ズバーーーン!!!
館川「(これはやべぇ…あの時よりパワーアップしてやがる…。)」
由紀「おおぅ、さすが。」
可奈「すごい…。」
レナ「クレイジーな球ネ。」
いつもより思いっきり投げられる…。この調子なら明日もしっかり投げられる!!
バシーーーン! ストライクバッターアウト! ゲームセット!
亜弓・館川「あ、試合終わった。」




