第九話 第八部 絶好調館川
友亀「一回! しまっていくぞ!」
皆「しゃああああ!」
友亀が声をかけて皆が声を上げる。そしてゆっくりと座った。館川はロージンバッグをポンポンとつけて、相手打者のことを見た。一番は俊足のキャッチャー田淵だ。はたしてどんなピッチングを見せてくれるのだろうか…。
館川「(今日はどこまでもいける気がするぜ。まるでリトルリーグ時代の関東大会を思い出すぜ。)」
友亀「(今日の館川の出来は普段とは違う、完璧な出来前だ。ここは強気のリードでいこう。)」
ゆっくりと館川が腕をあげる。そしてグローブにめがけて横から投げる。
シュウウウウウ ズバーーン!
ストライクワン!
田淵「(んな!?)」
友亀「ナイスボール!」
スタンド「おおおおお!!」
瞳「館川速い!」
真希「すごいね、今日の調子は。」
スタンドからも声援が沸くぐらいのすごい球だった。ストレートが綺麗に伸びてミットがものすごい音を出したからだ。こんなストレートはめったに見れるものではない。ここまで調子が良かったとは。
シューーーー ブン! バシーーーン!
ストライクツウ!
富田「田淵落ち着け!」
吉村「いや、アレで落ち着いてられるかよ。」
ピピッ 140キロ
成見「うわはえぇ。」
羽田「まじかよ。」
スコアボードの横に球速表示が出ていた。そこには140キロ。サイドスローで出していた。私の140キロとは又違う体感速度だ。このサイドスローは、すごい。
シューーーー ブン! バシーン!
ストライクバッターアウト!
館川「っし!」
田淵「くそっ!」
友亀「ナイスピッチング!」
先頭バッターを三振に切った。これは幸先がよさそうだ。




