第八話 第四十三部 カバーは任せろ
小島「よっしゃあ!」
バッターランナーがそのままサードベースへと向かう。レフトに入った沖田がボールを処理しにいく。
府中「くそっ、カット新天! 移動しろ!」
新天「はいっ!」
府中先輩のあわてた様子、初めてみたかもしれない。急いで新天がカットの位置に入る。
ダンッ!
沖田がボールをもった瞬間、バッターランナーがサードベースを踏んだ。
徳川「戻ってこい戻ってこい!」
能登「間に合うぞ!」
ランナーがホームに突っ込んでいく。
沖田「カットいらない! 俺に任せろ!」
新天「わかった!」
沖田が助走をつけて投げる体制に入る。
沖田「らあああああああ!!!!」
バシューーーー!
ものすごいレーザービームともいえる送球がホームに向かって飛んでいく。綺麗なライナー性の送球は友亀のミットに向かって一直線だ。
上原「滑れぇええ!!」
ズザザザ バシン!
友亀「アウト!!!」
小島「セーフだ!」
きわどいタイミングだ。果たして判定は…。
アウトーー!!
沖田「しゃあああ!!」
スタンド「うおおおお! 沖田すげえええ!!」
沖田のレーザービームで追加点を阻止した。さすが沖田だ。これでツーアウトにすることができた。しかし点差は2点差と詰め寄られてしまった。相手も粘ってくる。芦毛先輩、ここは踏ん張りどころです。頑張って!
そしてバッターは二番の石山が入る。芦毛先輩の額には汗がだらだらと流していた。とても熱そうだ。私が先発した試合のときよりも気温が高い。大丈夫かな芦毛先輩…。
芦毛「(暑さで…意識が朦朧としてやがる…なんとか、ここで抑えなければ!)」
シュッ シューーーーー
友亀「(逆球!? しかもインハイ!)」
石山「(あせったな、もらった!)」
ガィイイイイイイイイン!!!




