第八話 第三十一部 投手戦
サードが飛びつき、打球を捕球した。これはスーパープレーだ! サードが起き上がってファーストに投げる。
シューーー バシン!
アウト!!!
徳川「しゃあああ!」
石山「ナイスプレー!」
稲本「今日ついているな!」
上原「よっしゃ! このまま同点にしようぜ!」
いくら卜部先輩の足でもあのプレーをされたら間に合わない。そしてスリーアウトチェンジになった。
卜部「がああああ、ちくしょう!」
卜部先輩は悔しがっている。それでもアウトはアウトだ。仕方ない。ここからだ。ここから抑えていけば大丈夫なはず。
芦毛「よっしゃ! しまっていこうぜ!」
芦毛先輩が自ら声をかけてきた。これなら安心して試合を見れそうだ。
…………
バシーン ストライクバッターアウト!
ガキン バシン アウト!!
その後、投手戦が続いた。六回までヒットは両チームあわせて4本。大きな当たりといえば、海鳳のスリーベースぐらいだろうか。しかしツーアウトで池之宮が打ち上げてしまってチャンスは消えてしまった。そして七回の表。この回もツーアウトとった芦毛先輩。しかし、テレビからは少し疲れが見えてきていた。バッターは六番の能登、あともう少しだ、踏ん張って!
シューーー バシン!
ボールワン!
外に大きく外れた。これって…まずいのではないだろうか…
芦毛「(くそっ、腕が振り切れなくなった)」
少しずつ苦しい顔が見えてくる。大丈夫だろうか…。




