第八話 第十六部 テレビ中継と由紀の状態。
次の日、自宅にて。9時45分 7月19日
亜弓「んぁー、疲れた…。」
私は勉強を一段落終えてテレビをつけた。今日は大事な三回戦。そして野球部にとっては辛いけれども明日から期末テスト。そんな状況で私は家にいた。体調のことも考えてだ。テレビをつけると丁度解説者の声と同時に始まった。
アナウンサー『本日は先攻八潮中央高校 対 後攻松江学園高校の試合をお送りします。実況は私、小野 健太郎と解説は元栄芸高校で監督と勤めてました、飯島 靖さんです。飯島さん、今日は宜しくお願いします。』
飯島『宜しくお願いします。』
この飯島さんってたしか8年前に甲子園で旋風を巻き起こしたあの名監督だ。すごいなぁ。私たちの学校は昔からかなり注目が集まっているが、改めてみると実感することができた。そして天気は晴れ。ファースト側には私たちのチームがいる。頑張って。
試合前 一塁側ベンチ
府中「どうだ? 爪の方も問題ないか?」
芦毛「ああ、おかげで良い感覚でなげれそうだ。」
卜部「相手の打撃練習少し見たが、とんでもねぇな。パワーヒッターばっかりやん。」
栗山「つまりブンブン振ってくれるヤツが多いってわけだ。」
中山「俺はそうはいかないぜ。」
府中「落ち着いていけば大丈夫だ。後は俺たちが点を取るだけだ。」
海鳳「任せてくださいっす!」
池之宮「ホームラン打ちますよ。」
新天「お、俺もな!」
…………。
沖田「大丈夫か? 羽葉。」
由紀「まあ…ね。」
米倉「やっぱり心配か。」
由紀「亜弓、大丈夫かな。」
伊沢「大丈夫だよ。逆に向こうが心配してるかもな。」
由紀「うん。」
館川「本当にいつもと違うな。元気出せ。日高は俺たちが勝てるかどうかの心配だと思うから。だから、俺たちが勝てば良いことだ。がんばろうぜ。」
由紀「うん。わかった。」
三由「ねぇ、キャプテン。」
府中「なんだ蒔苗。」
三由「あのっ、頑張ってね。応援してるから。」
府中「…あぁ、勝ってみせるよ。」




