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ドクターK少女  作者: レザレナ
第八話 家から見守る三回戦
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第八話 第十四部 筋持久力

亜弓「終わっ……たーーー!」

 私は一時間走りきると速度を落とし、歩き始めた。その歩きですら今はフラフラしている。足の力なんてほとんどない。完全に体の中に覚えたことを出しているだけだ。自然と歩くようになってしまう。ヘロヘロになりながらも歩き続け、2・3分ほど歩くと止まり、ランニングマシンを降りて地面に倒れた。ものすごい疲れた。運動着は汗でぐしょぐしょになっている。ここまで汗かいたのっていつ振りだろう。

亜弓「ふぅ…。」

 私は大きく深呼吸して呼吸を整えた。ランニングを終えて疲れがドッと来たけど、それと同時にやったという達成感も感じた。私はふらつく足を何とか動かしながらも渡された紙をもう一度見た。

『ランニング後、ストレッチして特別メニュー終わり。五日間はこれを繰り返す。六日後はここに筋力トレーニングを追加する。』

 メニューを大雑把に見る限り、瞬発力の練習ではなく、筋持久力の練習なんだろう。きっと球の速さや威力などは普段の練習で身につけて、普段の体力と筋持久力はこの練習で鍛えるということだろう。すごく嬉しい練習だけど…ちょっと足が太くなっちゃうかも。

 私は額の汗を拭う。そうしないと汗がポタポタとたれてくる。それほど汗をかいていた。自分の髪を触る。入学したときよりも長くなっている。もう少ししたら切った方が良いのだろうか。でも今はこの感じが良い。

亜弓「…さてとっ。」

 私は疲れた体に鞭をうって、柔軟体操を始めた。

由紀「やほー。」

 由紀が部屋の中に入ってきた。右手にはタオルがある。

亜弓「由紀ちゃん。」

由紀「汗ぐっしょぐしょだな。タオル持ってきて正解だね。」

亜弓「ありがとう…はぁはぁ…。」

由紀「一回呼吸整えな。」

亜弓「ありがとう。」

 すぅーーー、はぁーーー。

 もう一度大きく深呼吸をして息を整えた。タオルで汗をふき取る。すっきりした私は由紀にタオルを渡した。

亜弓「由紀は今休憩中?」

由紀「そうだよ。亜弓は?」

亜弓「これから柔軟体操するところ。」

由紀「お、それじゃあ私も手伝うよ。」

亜弓「本当に? ありがとう。」

 私は由紀に手伝ってもらうことにした。やっぱり由紀がいると安心する。不安がすぐに消えていく。私はやっぱり由紀がいないと…。

由紀「うちね、亜弓がいないとちょっと不安だったんだ。亜弓がいてくれてよかったよ。」

亜弓「……う、うん!」

 私は心の中でありがとうと何度も言った。いつまでも二人で仲良くやっていきたい…。願わくばプロの世界も…。

由紀「体、柔らかいよね。」

 私はグニャーンとタコの足みたいに足を広げた。


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