第八話 第九部 新練習メニュー
亜弓「おはよう、由紀。」
由紀「おはよう! 治ってよかったね!」
私は待ち合わせをした由紀と合流した。昨日由紀が寝る前にメールで連絡しておいてよかった。これでいつも通りに学校に行くことができる。
真希「おはよう。」
瞳「おっはよ!」
真希と瞳が学校の校門で合流した。私はいつもの笑顔を見せた。
真希「すごいよね。亜弓が休んでいる間、学校中があなたの話題で盛り上がっていたのよ。」
瞳「さすが亜弓って感じだね。」
亜弓「いやいや。でもチームが勝ててよかったよ。」
府中「お前のおかげだよ。」
後ろからキャプテンの声がした。私は振り向いて「こんにちは。」と挨拶した。
府中「体調はどうだ?」
亜弓「大丈夫です。でも私のおかげってとこまでは…。キャプテンが打ってくれたからですよ!」
府中「そうか、ありがとう。今度の試合は見に行かなくても大丈夫だぞ。病み上がりだし。あんな熱いところに長時間何もせずにいるのも苦だろ。」
亜弓「でも私、行きたいです。」
私は腕を握って府中キャプテンに訴えかけた。
府中「そう言うと思ったよ。だから、日高には監督から特別メニューを貰っているんだ。」
そういって私の手元にある紙を渡された。
亜弓「なんですか? これ。」
私が紙を開くと、そこには練習メニューが書かれていた。
由紀「わお、これスタミナをつけるための特別メニューじゃん。」
府中「そう、この前の試合をみて弱点を出してしまったからな。そうならないように特別メニューというわけだ。でもこれを乗り越えればもっと奪三振が取れる。そして打たれなくなるぞ。」
亜弓「本当ですか!」
私はその魔法にかけられたような言葉に胸が躍らされた。
府中「乗り越えられるメニューならな。」
私はもう一度メニューをみる。でも…昨日の調子を考えるとこのメニューなら…。
亜弓「やります! やってみせます!」
府中「そういうと思ったぞ。よし、明日からそのメニューに入るぞ。いいな!」
亜弓「はいっ!」
私は元気よく返事をした。




