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ドクターK少女  作者: レザレナ
第八話 家から見守る三回戦
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第八話 第六部 試合を眺めると…。

 シューーー バシン!

 ストライクバッターアウト! チェンジ!

 うわっ、すごい球投げる選手だなぁ。

アナウンサー『城洋大付属高の一年生投手羽計! この回も0点で抑えました! 6対0で九回の表に入ります。』

 一年生投手なのか、あの人は。ちょっと怖い顔をしてるなぁ…。大人っぽい。これが同じ一年生だと考えるとぞっとする。池之宮もガッチリとした体だけれども、この人の体格もそれに劣らないものを持っている。身長こそ池之宮より小さいが、筋肉質である。

アナウンサー『ベンチ入りしている一年生は二人なのですが、この試合はいずれもスタメンに出てますね。』

解説者『そうですね。一人は女性ですからね。』

 女性がいるのか! 私はちょっと嬉しい気持ちになった。女性が増えてきてくれて嬉しい。でもちょっと気になってしまうところもある。女子も男子の公式野球に出れると決まってからは嬉しいと思っている人もたくさんいるだろう。でもものすごい活躍する人と、話題だけで何の実力も無しに終わってしまう人もいる。そう考えるとちょっと寂しい気持ちもする。

ウグイス嬢『八番、キャッチャー、袴田。』

 あの子が女子一年生…ってでかい! 女性にしては大きい。170はあるだろうか。あ、表示みたら168cmだった。それでも大きい。そしてキャッチャーか…。すごいな、一年生キャッチャー、しかも一年生なんて…。

 キィイイイイン!!!

亜弓「あっ。」

アナウンサー『これはいったか! 入ったーーーー!!! 今日二本目のホームラン!』

 二本目だと…。すごい、世の中にはもっとすごい人たちがいる。由紀もすごい人だと思うけれどもこの人は由紀に持っていないものを持っている。パワーだ。でも打撃センスからみるとどうしても由紀に見劣りしてしまうところもある。頭の中が曖昧になってきた。

亜弓「他のところはどうだろう。」

 私はケーブルテレビに変えて、それぞれの地方の大会を見ることにした。最初に出てきたのが青森大会だった。

亜弓「あ、ディア投手だ。」

 外国人とのハーフっぽく見える身長がとてつもなく大きい選手だ。投手としてすばらしい活躍をしていて、プロからも注目を浴びている。

 ドスーーーン!!

 ストライクツウ!

 ミットの音が違う。まるで鉄球を受け止めているかのようだ。高い位置から振り下ろされるストレートはすごく重そうだ。これがプロ注目の球か。私とは全く違う球質だ。いくらこんな球質を得たいとしても、これは天性のものだろう、絶対に手に入れることはできない。私はその投球に関心したら、次のチャンネルへと変えていった。


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