第八話 第三部 試験勉強しなければ。
由紀「今日はご飯一緒に食べて、あるもの見てから帰ることにするよ。」
由紀が床にペタンと座って言った。
亜弓「勉強は大丈夫なの?」
由紀「問題なーし。持ってきたから。」
袋から勉強道具とノート、参考書を取り出した。
亜弓「でも中間、赤点ギリギリ回避でしょ?」
由紀がとまった。ギクリとした顔で私の方を向く。
由紀「そ、そんなことないよ! 一応全部45点以上は…。」
亜弓「が、頑張ってよ…由紀。」
由紀「えへへ、ごめんごめん。亜弓はいいよな。20位だっけ?」
由紀はシャーペンをクルクルと回しながら聞いてくる。
亜弓「そうでもないよ。特進クラスとかと比べたら…。」
由紀「そうだよね。」
由紀が家で食べていくということは夕食は入らなかったはず。電話しなきゃ。
亜弓「私、お母さんに電話するね。」
携帯を取り出して母に電話した。
亜弓「もしもし?」
亜弓母「もしもし。いまから弟の父母会があって、弟も一緒についていくって。それとお父さんは今日お仕事遅いから一人で食べれる?」
亜弓「ちょうど良かった。由紀が今来てて。」
亜弓母「わかった。気をつけてね。お友達に風邪うつすんじゃないよ。」
亜弓「わかった。」
ピッ
亜弓「大丈夫だって。」
由紀「よっしゃ。家から持ってきたのと買いおかずしかないけど大丈夫か?」
亜弓「うん。ありがとう。」
由紀「ところで他の人たちは勉強大丈夫かな?」
亜弓「そうだね。」
寮にて
海鳳「うげええええええ!!!」
池之宮「テストなんてイヤだ! 赤点なんてもっとイヤだ!」
友亀「お前ら、前回赤点取ってるんだから今回とったらまずいぞ。必死こいてやれ。」
池之宮「学年一位の奴に言われたくないわ!」
海鳳「恵美先輩に教えてもらいたいわ。それならやる気が出るのに…。」
友亀「バカだと相手にされないぞ。」
海鳳「ぬおおおおおおおおおおお!!!!!」
学校にて
真希「マネージャー同士集まって勉強会ってあるのですね。」
瞳「やばいよー、数学と英語やばいよー。」
真希「瞳と由紀は必死こいてやらないとね。」
瞳「ひーー。」
恵美「………。」
千恵美「なんで恵美は全部百点取れるのよ。」
恵美「国立狙っているからね。当たり前よ。」
千恵美「あなたさえいなければ学年一位なのに。」
恵美「世代が悪かったとでも思っていなさい。」
千恵美「勉強以外も含めてだったら一位なのに…。」
美琴「私たちは普段どおりやらないとね。」
三由「普段どおりじゃ大学にいけないわよ。」
美琴「ちがうよ、普段ってのは大学に向けた普段の勉強に切り替えないとってことで。」
三由「そういうことね。」




