第七話 第四十七部 千羽鶴と謝罪
星田「みんな…お疲れ様。」
石井「ありがとう…キャプテン。」
星田「甲子園行きたかったな…。これからは二年生、お前たちが引っ張っていくんだぞ。しっかりな。」
古川「すみません…俺がもっと打っていれば…。」
森「俺も点を取るという仕事が出来なくて…。」
星田「ありがとう…。」
由紀「お疲れ様亜弓。」
亜弓「ありがとう。由紀は今日大活躍だったね。」
由紀「そんなことないよ。」
府中「おい、相手のチームのメンバーが来たぞ。皆荷物置いて。」
相手のチームの選手たちが私たちのところにやって来た。相手のキャプテンはどうやら千羽鶴を持ってきたようだ。
星田「さすがだ。お前たちに甲子園を託すよ。」
府中「いえいえ。また試合で戦えるといいですね。」
星田「そうだな。うぉっと、芦毛は怪我か。」
芦毛「たいしたことじゃないけどな。本当は全力で俺も挑みたかったよ。」
星田「ふん。そうだとよかったな。それにしても、あの投手…日高だっけな。」
府中「日高。」
亜弓「あ、はい。」
私は府中先輩に呼ばれて相手のキャプテンの近くにいった。
星田「良い投手だな。ナイスピッチングだった。」
亜弓「ありがとうございます。」
星田「それと、こいつらから話があるそうだ。」
そういって星田先輩が後ろを親指で指した。そこから私に近づいてきたのは横山と岡本、そして一番バッターをやっていた古川先輩が来た。その中には高野の姿は見当たらなかった。
古川「さっきはごめんな。お前、すごいやつだよ。」
横山「いままでごめんな。…といっても許してもらえないよな。」
岡本「アレだけ中学で傷つけて…挙句の果てには今日の試合前にもあんなことしてさ…すまねぇ。」
亜弓「大丈夫だよ。でも、今日は良い試合が出来てよかった。」
古川「こっちも、良い体験させてもらったぜ。」
高野「おい。」
横山たちの後ろから高野が割って入ってきた。
高野「俺はまだみとめてねぇ。今度は投げ勝ってやる。俺が先発でな。」
そういって高野は戻っていった。
横山「アイツは嫉妬しているだけだ。裏では日高のこと尊敬してるから。」
亜弓「わかってる。昔から気が強かったのは知ってるから。」
横山「そうか。…甲子園、いけよ。」
亜弓「ありがとう。」
そういって敵のチームは戻っていった。
千恵美「もしもし、うん。もう帰って大丈夫よ。」
ピッ
恵美「何の電話してたんだ?」
千恵美「もしもの時を考えて、ボディーガードを100人ほど用意していたの。」
マネージャーたち「怖いって!!」
亜弓、公式戦初先発初勝利! 6回17奪三振2失点で勝利投手!




