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ドクターK少女  作者: レザレナ
第七話 怒りの初先発 対埼玉明治
167/835

第七話 第四十三部 ドンピシャのコントロール

 私はあの後、休憩に入った。試合は六番の新天がレフト前にヒットを放つが、高野もエンジンがかかってきて、七番の米倉からの代打、栗山先輩が入るがセンターフライ。八番の友亀も三振。そして私に代わったのが沖田だったけれどもサードゴロでスリーアウトチェンジ。六回の裏の攻撃は淡白に終わった。

 七回からはポジションに変更が出た。代打の栗山先輩がそのままショート、私のところに入った沖田はライト、ライトの府中先輩がセンター。そして海鳳がマウンドに上がった。

海鳳「よし、サインは全て任せるぜ。」

友亀「おお。」

 作戦を立てると友亀は戻っていった。どんな投球を見せてくれるのだろうか…。バッターは五番の森からだ。セットポジションから足を上げた。

 シューーー

 ズバーン!

 ストライクワン!!

 構えたところにドンピシャと決まった。決して速い球ではないけれども海鳳のことだ、きっと大きな武器も持っているはず。

 ググググッ

 ブン バシン!

 ストライクツウ!

 また構えたところに決まった。なんてコントロールが良いんだ。これが…武器なのだろうか。でもソレが武器だというのなら納得がいく。海鳳の送球にはズレがない。構えたところにドンピシャと送球していたはず。

 シュルルルル

 ギィン!

 難しい球に手を出していったけれどもセカンドゴロ。やっぱりそうだ。見逃してもストライクになるかボールになるかギリギリのところに投げている。その武器を上手く使う友亀もさすがというところだ。

 この回は無難に三人の打者を内野ゴロで打ち取ってチェンジになった。

亜弓「ナイスピッチング。」

海鳳「ありがとう。」

 私は戻ってきた海鳳にスポーツドリンクを渡した。ゆっくりと飲むと「ありがとう。」とひと言返してベンチに座った。

 この回は卜部先輩からだ。卜部先輩は球を絞って打ちにいったがセンターライナーに終わった。波に乗っている高野は次の府中先輩も強いセカンドゴロで打ち取った。そしてツーアウトランナー無しで由紀だ。


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