第七話 第二十九部 一瞬のノビ
次は五番の森ここからは変化球も惜しまずに使っていかなければ。でも最後はストレートで締めたい。ここを抑えればかなり楽になる。
石井「くそっ、変化球には当てられるようになったが…。」
星田「でもさっきより球が見やすくなってないか。」
石井「そうだな。表示的には140キロで最初のうちは150キロかと思っていたのが、いつも俺たちが打っているような感覚になってきたな。」
箕島「俺はまだ少し早く感じるけどな。」
石井「選球眼の良い森ならストレートも当てられるはずだ。そうでなければ六回からが勝負だな。」
シューーー ブンバシン!
ストライクツウ! ツーストライクワンボール!
ここで出てきた。ストレートはものすごくよく決まるがコントロールが定まらなくなってきた。一つ目のボール球もストレートだ。でも振り遅れている。これなら抑えられる!
友亀「(とばしすぎがここに来て来たか? 相手の振っている場所だけだったら当てられる位置だな。)」
森「(変化球を狙ってといっていたがストレートもとらえられそうだ。これならいけるか!?)」
アウトローにストレート。ミットめがけて!
シュッ
あっ、ど真ん中に!
森「(チャンス!)」
早めのステップをとったバッターがバットを振りにいった。
由紀「(引っ張りのファールだ。取れるならダイビングで捕る!)」
森「(もらった!)」
ズバアーーーン!!!
ストライクバッターアウト!
森「なに!?」
友亀「ナイスピッチング!(なんだあのノビは。)」
由紀「ナイス亜弓!(抑えちゃった。)」
危なげながらも三振。十四者連続奪三振でツーアウトだ。




