第七話 第二十七部 俺たちはいつでも
ここで大きな追加点が入った。新天がゆっくりと回っていく。ここまでいくとかなり楽な展開に持っていける。ただ、相手にとってみれば最悪な展開だ。でもうちらは今戦っている。そんな感涙にふけている場合ではない。だからこそもっと点を取っていかなければ。新天がホームを踏んだ。これで4対0。4点の援護点をもらった。
新天「うってきたぞ! どうだ池之宮!」
池之宮「お、俺だって打ってくるぞ。」
海鳳「負け惜しみか?」
池之宮「ちくしょう! 今にみてろ。」
沖田「喧嘩してる場合じゃないだろ。」
米倉「こいつはこの怒りを力に変えるんだよ。」
友亀「似てるな、池之宮と日高って。そんなところだけだけど。」
米倉「そうだな。というか俺のことも気にしてくれよ…。」
亜弓「わ、私は気にしているからね。」
由紀「私もっ! あっ、ナイスバッティング!」
米倉「ちくしょう! みてろよ!」
米倉がぷんすか言いながらバッターボックスへと向かっていく。そして相手ベンチの様子をみると外のブルペンで誰かが投げている。アレは…高野だ。出るのだろうか。そうだとしたら完膚なきまで叩きのめしてみせる。
ガキィ!
あっ、米倉がセカンドへのボテボテゴロだ。ファーストに送球してアウト。ワンアウトになった。それに私の出番も近づいてくる。準備しなければ…。
友亀「(バッティングが苦手だけど、なんとか克服しなければチームの迷惑になるし、スタメンさえ外れてしまう。なんとか打ちたいけど。)」
シュッ
友亀「(くそ、このクセ球が難しい!)」
ガキィ!
また引っ掛けた。ファーストゴロになって難なくツーアウトになってしまった。ここで私か…少しは気楽に打つことができるだろうか。私にだって打てるはずだ!




