第七話 第二十五部 偵察たちも
これで十一人連続奪三振。もはや止まるところ知らずな勢いだ。いままでの努力の結果がこの最高の舞台で発揮できている。でももっとすごい舞台で戦いたい。そのためにはもっと強くならなければ!
シュゴオオオオオ
ズバーン ストライクワン!
スタンドにて
八潮中央高校
「どっちかが俺たちと戦うのだろ。どっちになると思う?」
「俺は松江学園だな。あの投手もすごいし。」
「140キロ台で埼玉明治があの連続奪三振、絶対何かありそうだな。」
和光大学付属和光高校
「ありゃすげえな。この調子でいくと埼玉明治はここで消えるかな。」
「どっちにしろ、このブロックは死のブロックといわれてるからな。俺たちが当たるとしたら準決勝。楽しみだな。」
真田 太一「大丈夫だ。俺が一人で投げきって見せる。」
「またはじまったよ、一人でやってるんじゃないんだぜ。」
東光大付属越谷高校
萩 清和「おお、良い球投げてるな。」
「関心している場合じゃないぞ。ありゃ一年生だぞ。」
「お前だって二年生だが、一年生のときにあんなピッチングができたか?」
萩「わかってるさ。舐めているつもりはないから。」
「そうだな。決勝で当たれば辛い相手になりそうだな。」
浦和成城高校
「また140キロだってよ。すげえな。」
「女だからって油断してはいけないな。」
「それにしても何で打てないんだろう、埼玉明治は。」
「おいみろよ。東光大越谷まで来てるぜ。」
「さすがにこの試合は偵察にくるか。でも俺たちが決勝で松江と戦うぜ。」
バシーーーーン!
ストライクバッターアウト!
亜弓「っらああ!」
由紀「ナイピ!!」
これで十二人連続奪三振。なんて気持ちが良いんだ。




