第七話 第十八部 私の公式戦初打席!
ストライクバッターアウト!
亜弓「やった!」
綺麗に三球三振。九者連続奪三振をとった。私はグローブをポンポンと二回叩いて、「よし、よし。」と自分に言い聞かせた。
海鳳「ナイスピッチング。」
府中「安心するな。俺も打ってやるからな。」
亜弓「ありがとうございます!」
由紀「その前にバッターだぞっ! 頑張れ!」
亜弓「うん!」
私は急いでバッティンググローブやバットなどを用意した。次はいよいよ公式戦初打席だ。
府中「羽葉、いるか。」
由紀「はい! なんでしょう。」
府中「日高って…バッティングはどうだ?」
由紀「そうですね…。当てることは上手いです。」
府中「なるほどな。」
由紀「あとバントは必ず決めてくれます。」
沖田「おっと、その言葉には俺も負けられないな。」
府中「お前には肩もあるだろ。」
一打席目、当てられたらそれだけで大きな収穫だ。甘い球がきたら初球からいく!
佐藤「(バッターとしては未知数だ。様子見でいくぞ。)」
星田「(ただし、全力でな。)」
振りかぶる。私は左足をゆっくりと引いてタイミングをとった。
星田「(ふん!)」
シューーーー
ズバーーーン!
ストライクワン!
インコースにズバッと決まった。目で追いきれないことはないけれど、いままで見てきた中で一番打ちにくい投手だ。甘いところにくれば当てることなら…できそう!
シューーーー
亜弓「っ!」
キィン! ガシャン!
バットに当てることはできたが、バックネット裏にあたってファール。タイミングも合っているみたいだ。でも…前に飛ばせるかどうか…。ゴロを転がせれば何かあるはず! 当てなきゃ!
シューーー
キキイン!
やった、当たった! だけどセカンドゴロ。強い当たりというわけでもない。私は一塁に走ったが、ベースがはるか遠くにある場所でアウトになった。初打席はセカンドゴロになった。




