第七話 第十六部 驚きの友亀
どうだ、これなら誰も打たれない。サインもポンポンと出してくれる。構えた所に向かって投げれば必ず三振が取れる。どこまで行ってもなげてやるっ!
シュゴオオオオオオ
ブシィ ズバアーーーーン!
ストライクツウ!
佐藤「(こんなん打てるかよ…)」
シュゴオオオオオオオ
ズドオオン!
ストライクバッターアウト!
佐藤「(えっ!? 入ったのかよ!)」
友亀「よっしゃああ!」
やった、また三振。七者連続だ。どこまでも三振を取り続けたい。私の武器はこれなんだ!
友亀「(それにしても日高はすごいな。普通はストレートだけで抑えるなんて小学生までというレベルなのだが、日高にはそれが高校でもできる。出所のわからないストレートは捕球する俺からみても怖いぐらいだ。)」
シュゴオオオオオオオオ
ズバーーーーン ストライクワン!
友亀「(さらに良い点でも悪い点でもあるけれど、こんなにズバッとした全力投球はいままで見たことがない。すがすがしく、気持ちが良い腕の振り方だ。おそらくプロ選手を見てきてもこんなすばらしい全力投球は見たこと無いだろう。)」
シュウウウウウウウ!
ブン! ズドオオオオン! ストライクツウ!
友亀「(そして今日さらに驚いたことが、怒りを投球にぶつけていることもだ。普通の場合は心に動きがあるとそれがピッチングに大きく現れてくる。怒りなどは冷静さを失って投球がバラつきやすいのだが…。日高はちがう。)」
バシュウウウウウウ
ブシィ! バジイイイイイン!
ストライクバッターアウト!
友亀「(日高は怒りを良い方向に持っていく力がある!)」
やった、これで八者連続奪三振だ。九人連続も…取ってみせる!




