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ドクターK少女  作者: レザレナ
第七話 怒りの初先発 対埼玉明治
131/835

第七話 第十一部 強いバッターとは

 これでワンアウト。球の勢いはいつもよりも良い感じだ。絶対に負けたくないという意思からなのだろうか。このまま最後まで投げきってやる!

 五番、ライト、森くん。

森「(あきらかにいままで戦ってきた中で一番強い投手だろう。しかも調子は絶好調みたいだ。それだからこそ倒して気持ちよいところもあるじゃないか。正々堂々と勝負してみせる!)」

 相手のバッターはバッターボックスでクルクルとバットを回した。器用そうなバッターだ。でもこっちは力で押せば何も問題はない。だからあのミットにめがけて!

 シュゴオオオオオオオオ

 ズバアアアアアアアン!

 ストライクワン!

森「(たしかにこれはなかなか打てない。一打席でとらえるなんて難しいかもしれねえ。)」

 ボールはミットに吸い込まれるように入った。キャッチャーもものすごい良い音を立ててくれる。気分としてはとても良い。これだけよいと私も良い球を投げようとできる。そうすれば、私の嫌な気持ちも全部消せる!

 シュゴオオオオオオオオオ

 ブン! バシィイイイン!

 ストライクツウ!

森「ひえー。」

友亀「(一番タイミングが合っていやがる。)」

 ボールとバットの差はかなり離れていたけれど、タイミングは他の人たちより合っていた。このバッターは強い。油断してはいけなさそうだ。そしてサインは…ここで初めてスラーブ。ここでタイミングを崩せれば…!

 しゅっ ググググッ

森「(タイミングがっ!)」

友亀「(とった!)」

 バシン!

 ……ボールワン!

友亀「(あれ? 外れていたか。でもこれで目をくらませることができた。)」

 タイミングは完璧にはずしたけれども上手く見逃してきた。やっぱりこのバッターは強い。そして目が良い。サインは…ストレート。タイミングを変えてってことね!

 シュゴオオオオオオオオオオ!

 ブシィ! バシーーーン!

 ストライクバッターアウト!

亜弓「っしゃあ!」

 五連続奪三振。すごくきもちが良かった。

森「(ストレートは無理だ。次に狙うは変化球のみだな。)」


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