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ドクターK少女  作者: レザレナ
第七話 怒りの初先発 対埼玉明治
127/835

第七話 第七部 埼玉明治のエース、星田

新天「ナイス日高!」

池之宮「まあ、上出来だな。」

海鳳「いいねいいねぇ!」

 ベンチに戻るとハイタッチの嵐だった。やった、こんな強いチームから三者連続三振を奪ったんだ。これは誇れることだ。このまま相手をねじ伏せていこう!

芦毛「先発はやはりアイツか。」

府中「どれだけ早く引き摺り下ろせるかがキーポイントだよな。」

 先輩の会話を聞いて相手ピッチャーの投球練習を見た。

 バシーーン!

 軽く投げただけでもキレのある球を投げている。星田って選手だっけ? これはうち崩すのが難しそうだ。


亜弓母「あっ、こんにちは!」

海鳳母「あら、こんにちは。良く来たわね。」

亜弓父「どうもこんにちは。」

新天父「どうもどうも、始めまして。」

亜弓弟「ちわっす!」

由紀のおばあさん「あら、いらっしゃい。お姉ちゃんすごいわよ。」

亜弓母「えっ、娘そんなにすごいのですか?」

池之宮母「いま初回に三者連続三振!」

皆「ねぇー。」

亜弓父「家族の誇りだよ、亜弓は。」


 プレイ!

 私たちの攻撃が始まった。セットポジションからゆったりとしたフォームで投げてくる。

 シュッ バシーン!

 ストライクワン!

卜部「(やっぱり良い球投げるじゃねえか。)」

 卜部先輩でも初球は手を出さなかった。球が走っている。苦戦しそうだ。

 シューーー

卜部「せっ!」

 コツン

 あっ、セーフティーバント!

古川「俺が行く!」

 サードが突っ込んできた。ボールを素手で握りそのままランニングスローをした。

 シューー

 肩が強い!

 バシーン ドン!

 アウト!

卜部「(あれでアウトになるかよ!)」

黒木「しゃあー! ナイスサード!」

古川「ワンアウト!」

 やっぱり上手い。守備はかなり鍛え上げられている。簡単には打ち崩せなさそうだ。でも次は府中先輩。先輩ならきっと打ってくれる。

府中「(こいつはたしかスライダーとシュートを持っていたはずだ。監督からのサインは…自由に打て。よしっ!)」

 府中先輩が右バッターボックスに入る。相手はかなり意識しているようだ。

星田「(こいつには打たせない。)」

佐藤「(最初はスライダーだ。)」

府中「(こいつは相手を意識すると最初に変化球を投げる。おそらく…スライダー!)」

 シュッ ググッ

府中「(きたっ!)」

 キィイイイン!

佐藤「レフト!」

 ライナー性の強い打球がレフトへとんでいく。しかし弾道が低いせいか、レフトが前に出て捕球体勢に入る。

矢沢「オーライ!」

 バスーーン!

 アウト!

 あぁ、府中先輩までアウトになってしまった。これでツーアウトだ。でも次は…。

 三番、レフト、羽葉由紀。背番号18。

 由紀の出番だ!


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