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ドクターK少女  作者: レザレナ
第七話 怒りの初先発 対埼玉明治
126/835

第七話 第六部 ハイテンポ

 先頭バッターを空振り三振。幸先の良い出だしだ。でも油断してはいけない。相手はどんなに嫌な選手がいようと甲子園にも出れる強豪校だ。ここで抑えられなきゃ、甲子園で活躍なんて、それ以前に地区大会で活躍できるわけがない。私のためにやればチームのためにもなる。


古川「くそっ! 何だアレは!」

石井「おいおい、どうしたんだよ。」

古川「信じられないっす! なんというか…言葉で表せないような。」

森「そうだろうな。」

古川「何がだよ。」

森「いや、俺にも説明が難しい。でも表現ならなんとなく伝わるぜ。」


 ズバーーーーン!

 ストライクワン!

箕島「(はぁ!?)」

友亀「(よっしゃ、埼玉明治にも日高の球は通用する! これは大きい!)」

亜弓「ふしゅー。(こんなに上手くいくなんて…。)」

 私はテンポよく投げる。今はストレートのサインしか出されていない。だからあまりリズムを崩さずに投げることができる。私の球は分かっていたってなかなか打たれないんだ!

 シュゴオオオオオ

 ブン バシイイイイイイイイイン!!

 ストライクツゥ!

箕島「(振り遅れ!?)」

 全くタイミングが合っていない。それにバットの位置でさえあわない。やっぱり今日は調子が良い。構えたところに全部投げれる!

 シュウウウウウウウウ

 ブシィ ズバーーーーン!

 ストライクバッターアウト!

友亀「っしゃああー!」

府中「ナイピッチー!」

由紀「亜弓ー! いいよ!」

スタンド「ナイスピッチング!」

 皆から褒められている。ちょっと照れるけどこんな声援が力になる。なんて心強い味方がたくさんいるんだろう。

 次は三番の投手、星田だったはず。相手は全員年上だ。でも打たせてたまるものか!

 シュゴオオオオオオオ

 ブン バシーーーーン!!

 ストライクワン!

星田「(こりゃやべぇ。)」

 初球から振ってきた。でもまだまだ初回から打たれるわけにはいかない。力でねじ伏せる!

 シューーーーーー

 ブウン! バシーーン!

 ストライクツウ!

友亀「(なんて良い球投げるんだ。いつも受けている球よりはるかに良い。出来は最高だ! でも…これだけすごいと…。)」

 バシーーーン!

 ストライクバッターアウト!

亜弓「しゃあ!」

友亀「ナイス!! (スタミナが持ってくれればの話だが…。)」


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