第七話 第五部 140キロ
先攻 埼玉明治
一番 サード 古川 2年
二番 センター 箕島 3年
三番 ピッチャー 星田 3年
四番 セカンド 石井 3年
五番 ライト 森 2年
六番 ファースト 黒木 3年
七番 キャッチャー 佐藤 3年
八番 ショート 高橋 3年
九番 レフト 矢沢 3年
後攻 松江学園
一番 セカンド 卜部
二番 ライト 府中
三番 レフト 羽葉
四番 センター 海鳳
五番 ファースト 池之宮
六番 サード 新天
七番 ショート 米倉
八番 キャッチャー 友亀
九番 ピッチャー 日高
プレイボール!
いよいよ試合が始まった。一番はさっきあいつらと一緒にいたやつの一人、古川だ。キャッチャーからのサインはど真ん中に全力投球。そうこなくちゃ。そのために私はいままで努力してきた。だから私は……!
古川「(女子だからってどこまでやれるのか。ヘボかったらすぐに終わらせればよいこと。まあ様子見程度で十分か。)」
大きく振りかぶり、足を上げる。踏み込み、後ろの足で蹴るように、体全身を使って!
古川「(!?)」
シュゴオオオオオオオオオオオオオオオ!
バシーーーーン!
ストライクワン!!!
友亀「しゃー、ナイスボール!!!」
ワアアアアアアアアアアアアア!!!!
おおおおおおお。
球場がざわめきと歓声に包まれる。初球のストレートの球速表示は138キロ。上出来すぎる。これなら抑えられる!
古川「(何だこの球!?)」
優衣「すっごい! 亜弓って本当にすごい!」
橋風「う…うわ…。」
蓮沼「ね、言った通りでしょ。」
返球されるとすぐにサインを出される。相手が戸惑っている間にポンポンと投げさせる作戦だ。思いっきり振りかぶって!
シュゴオオオオオオオオオオオ!
ブン! ズバアアアアアアアアン!
ストライクツウ!
古川「(なんだよ! なんだんだよこの速さは!?)」
ものすごく振り遅れている。私の武器でもある投げ方が生きている。よし、このまま抑えて三振だ。またど真ん中。この球があればど真ん中でも押さえられる!
シュゴオオオオオオオオオ
ブシィ! バアアアアアアアアン!
ストライクバッターアウト!
ピッ 140キロ
うおわあああああああああああ!!!
亜弓「っしゃあ!」
私は大きく声をあげた。
挿絵はyukijiさんに描いていただきました!ありがとうございます!
yukijiさんのホームページ http://yukiji.net/




