第六話 第十一部 皆力みすぎ
海鳳「よっしゃ!」
新天「ナイスバッティング!」
芦毛「追加点ありがたいぜ。」
皆がハイッタチで迎える。これで3対0になった。順調に点を取っていく。このままならコールド試合もありえるかもしれない。次は池之宮だ。彼ならきっとホームランを打ってくれるだろう。ここで一気に突き放したい。でもよく考えてみたら、この状況は池之宮にとって力みやすい状況だ。お願いだからブンブン振り回すのは…。
キィイイイイイイン!!!
ものすごい音が鳴り響くがこれは上がりすぎだ。やってしまったようだ。でも打球がドンドン伸びていく。普通ならショートフライのはず。なのにレフトまで飛んでいく。レフトはボールをガッチリと取った。これでワンアウトだ。力みすぎだよ、池之宮。っていいたい。
キーーーン!
中山先輩もあっさり初球を打ち上げてしまった。しかしセンターまで飛んでいく。案の定真正面に飛んでいってしまった。なんで力んでしまうのだろう。でも新天ならそんなことしないはず。…そうだと信じたい。
カキーーン!
ほらやっぱり新天はしっかり打った。しかも打球がグングンと伸びていく。
ガシャン
戸田「うわっ。」
打球はポール際のフェンスに直撃した。フェアだ。しかもフェンスに当たった後はあさっての方向に転がっていく。これは運が良い。新天は二塁を蹴って三塁まで到達した。三塁打だ。
新天「池之宮! お前なら力まず打てばホームランだったぞ!」
池之宮「うるせえ子供が!」
新天「子供じゃない!」
中山「というかそれ俺に対しても同じだよな! なっ!」
なんだろう、この緊張感の無い会話は。でもこれが彼らの調子の良い出し方なのだろう。流れを持っていくための戦術だろう。監督は怒っていない。そうか、これは私たちの気持ちを考えていることだろう。あ…でもそんなことないかもしれない。でもどうなんだろう。頭の中がごっちゃごちゃになりそう。
芦毛「ここで俺か。」
芦毛先輩がバッターボックスに入る。相手投手はもう打ち取ることしか考えてなく。やや甘い球が来る。
芦毛「きたっ!」
キィーーーン!
やった、鋭い打球が飛んでいった。
古木「らああ!」
ショートが飛びついた。
パシン!
アレを止めた! 上手い! そして起き上がるとファーストに全力投球した。
パシン アウト!!
芦毛「ぎゃああああ!」
これでスリーアウトになってしまった。芦毛先輩は悔しがっている。それもそうだろう。追加点のチャンス。しかも当たりが良かったのだから。これが投球に影響しなければ良いけれど…。
………
バシーン! ストライクバッターアウト! チェンジ!
そんなことはなかった。
皆さんに意見がありますが、主人公の出ている試合や主要な試合を細かく書いていき、主人公が出ていない試合は少々省略しながら書くというのはどうでしょうか。感想欄でも私のツイッターでも意見書いてくださると嬉しいです。




