ドラゴンと出会いました。
「お母様ただいまー」
僕は家に帰ってきて元気な声を上げる。
ほんとは疲れてるけどね。
するとすぐにお母様がぱたぱたと足音を立ててやってきた。
「おかえりなさい、くーちゃん。危ないことはなかった?」
お母様はすぐにそう聞いてきた。
心配だったのかな?
「大丈夫ですお母様。何もなかったです」
危ないことも無かったし正直に答える。
「それならよかった。ところで森で何をしてきたの?」
う・・・どうこたえよう・・・。
「え、えーと。散歩してきたました」
「散歩? 今までずっとあるってたの?」
うぅ・・・やばい疑われてる・・・。
「つ、疲れたので部屋に戻って休んでますー」
ここは撤退あるのみだ。
怪しまれようがしったことかー。
「くーちゃーん」
お母様が呼んでるけど、聞こえない振りして逃げる。
部屋に入って、ベッドに横になると、さっきの疲れが一気に襲ってきて、僕は朝まで寝てしまった。
というか、起きたら朝だった。すごいびっくりだ。
朝ごはんを食べたら今日も森に行くかな。
そんなこんなで1ヶ月くらい僕は森にいって魔術の練習をしていた。
ちゃんと氷も出せるようになったし、他にもちょっと難しい魔術を使えるようになったりした。
もちろん今日も森に行く。
今日はどんな魔術を練習しようか。
僕は歩きながら考える。
水柱を凍らせてみようか。
などと考えていると、いつもの場所に着いた。
でもなんだかいつもと違う。
なんだろうか?
んー。
あっ! かなり大きいタマゴが僕の特等席にある。
ていうか、タマゴ光ってる!?
なんだろう何のタマゴだろう。
鳥・・・かなぁ?
でも鳥のタマゴがあんなに大きい分けないし・・・。
しかも光ってるタマゴなんてそうあるわけないし。
全然わかんない。
とりあえず触ってみよう。
僕はそう決めて、おそるおそるタマゴを触ろうと手を伸ばす。
僕がタマゴを触るか触らないかぐらいのとこで、ぴきっって音がした。
「うっひゃぁっっ!!?」
僕は驚いて変な声を出して、後ろに飛んだ。
僕がそうしている間にもタマゴから音はしつづいて、小さな破片が落ちたりしていた。
生まれるんだろうか?
僕は緊張しながら見ていると、タマゴの上のほうが割れてギャァギャァと鳴きながらトカゲみたいな何かが出てきた。
僕はよーく見てみる。
・・・・・・あれ?
えーっとドラゴン?
僕が混乱していると、タマゴを割って外に出てきたドラゴンらしきものがよちよちと僕に近づいてきた。
どうしようどうしよう。近づいてきた。抱っこすればいいのかな?
僕はパニくって、近づいてきたドラゴンを抱き上げてみた。
すると僕の顔をなめてきた。
な、なついてるのかな?
あーっと、このドラゴンどうしよう・・・。