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竜と小さな魔術師  作者: 桜野猫
5歳:竜と出会って
6/26

初めて空を飛びました!

つまり、魔術をイメージすればいいんだ。

部屋で小さな魔術は使ったことがあるから、今日はちょっと大きな魔術を使ってみよう。

えーっと部屋で使ったとき、僕と相性がよかった属性は水と風だったかな。他の属性も使えないわけじゃなかったけど、使ったときの感じが少しちがった気がする。

ちなみに上位属性はつかえるかわからない。上位属性のことが本にはほとんど書いてなくてイメージが出来ないんだ。


どんな魔術を使ってみようか。

僕は魔術書を見ながら考える。

やっぱり使うなら相性がいい属性のほうがいいと思う。

そうだ! 空を飛んでみよう。

空を飛ぶなら風属性だな。


そうと決まればすぐにやってみよう。

まずはイメージだ。

空を飛ぶには、風を自分の周りに作ってその風に乗ればいいかな。


でもちょっとした風を作るとは違う。僕を浮かせられるくらいの風を作らなきゃいけない。

小さな風なら起こせたけど、そんな大きな風を起こせるだろうか。

僕はちょっとドキドキしながら魔術を使う。

イメージするのは大きな風。

僕は目を閉じて、イメージする。

そのイメージに魔力を流す。

すると軽く力が抜ける感じと、体が軽くなった感じがした。

僕は目を開けて恐る恐る下を見ると、僕の足は地面についていなかった。

少しだが地面から足が離れ、浮いていた。


「空・・・飛んでる・・・」


驚きとうれしさで、言葉が出てこない。

少し間をおいて、


「・・・った、やったぁああああ! 僕、僕空飛んでる!! って、わわっ・・・いたっ」


飛べたのがうれしくて喜んでたら、集中が切れたみたいだ。お尻から落ちちゃった・・・。

僕はお尻をさすりながら立ち上がる。

本当にうれしい、魔術を使えたことがすごくうれしい。

他にもいろいろ試してみよう!



僕はそのあと疲れるまで、魔術を使った。

水柱を作って、竜巻をだし、火球、岩石を作り出した。

やっぱり僕と相性がいいのは、水と風だ。

火と土は使えるには使えるが、魔力を使う感じは全然違う。


休憩ついでに遅めのお昼を食べる。

もうパンは冷め切っているが、冷めていてもサキさんが作ったパンはおいしかった。


そうだ! 帰る前に複合魔術を試してみよう。

そんなに魔力は残ってないから、小さい氷を作ってみる。

氷は、水と土の複合だったはずだ。

水との相性はいいけど、土との相性はそんなに良くない。ちゃんとできるだろうか。

とりあえずやってみよう。


僕は目を閉じて手のひらに氷をイメージする。

するとさっきよりも少しおおく魔力が使われる感じがした。

次の瞬間手のひらに冷たい感触がした。

目を開けると手のひらにはちゃんと氷が乗っていた。

でも氷のかけらのようなすごく小さいものだった。

やっぱり土と相性が良くなかったからなのかな。

そう思ってもう一度やってみるが、今度は何も出なかった。

他にも試してみるが、何も起こらない。

どうやら魔力切れのようだ。


「今日はこれで終わりかぁ」


僕はそう一人つぶやいて、家に帰った。


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