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文通

ニュース速報を見てから、彼の事件のニュースを見て、ワイドショーを見て、図書館に行き、過去の新聞をあさり、事件について調べた。


ウツになっていた私は「風俗の仕事を含め、相談できるのは彼しかいない」と、思った。

彼と連絡を取りたいと。


小菅拘置所に連絡し、面会の方法や手紙を出すための住所を聞いた。


久しぶりに書く手紙、しかも特殊な状況。


「テレビで事件のことを知りました。久しぶりです。私は今、五反田のクラブにいます。こんなに近くにいたことに驚きました。」


そんなとりとめのない内容だったと思う。


しばらくすると、桜のスタンプマークがついた彼からの返事がきた。


封筒にも便箋一枚一枚にも桜のスタンプマークが付いている。

これは手紙を検閲して許可がおりた、というしるし。


彼からも「元気ですか?突然の手紙に驚きました。」そんな何気ない内容だった。


それから彼と私の文通が始まった。


「拘置所はすきま風があって寒い。軽くて暖かいフリースが着てみたい。(当時、フリースが出始めた頃だった)」


「毎日、本を読んでいる。」


「体を鍛えるために腕立て伏せや腹筋をしている。」


何度かやりとりをしたあと、面会に行きたいことを伝えた。


「拘置所の面会は1日に1人とされているから、面会に来るならば後から来る人に悪いから日を決めてくれると助かる。」


日を決めて面会に行った。

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