↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/15

ある死刑執行人の話

彼は去年の今ごろ亡くなった。

「亡くなった」という言い方はおかしいのかも、しれない。

なぜなら彼は殺人の罪で死刑になったのだから。


少し前は、死刑判決が出ると家族以外は面会も連絡もとれなかったが、最近になって、面会もできるように変わったらしく、彼から連絡をもらった私は、死刑判決後の彼に面会に行った。


前回、面会に行ってから8年近くが過ぎていた。


久しぶりに行った拘置所は近代化されて、映画に出てきそうなビルになっていた。


受付を済ませ、荷物を預けボディチェックをして中に入ると、薄暗く長い廊下が続いていた。


人はいなくて、ただひたすら廊下。


エレベーターホールにつき、エレベーターに乗るが落ち着かない。


確かかなり高層階まで登った記憶がある。


エレベーターを降りるとそこは明るく、窓もあり高層階なだけに見晴らしもある。

目の前に受付。ベンチが並んでいて、個室のドアがいくつか続く。

まるで病院のようだ。


番号を呼ばれ、指定された部屋に入り座って待っていると、アクリル板で仕切られた反対側の入り口から、彼と看守が入ってきた。


彼は少し恥ずかしそうな笑顔で、いつものように世間話をする。


私も彼も、これが最後だとわかっている。


ふと彼が「人を殺してから肉が食べられない」と言った。


彼の口から初めて聞く現実。彼の犯した罪。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。